見聞録

賛美の中心

乗代雄介『旅する練習』を読みおえます。物語のおわり、その突き放しかたにきょうれつな一撃を喰らうのですが、つまりこれは生と死のあいだに「忍耐」の場所があることをはっきりと伝えているわけです。これは書く/読むの断絶を象徴的にあらわすものともい…

湿度のゲンガー/not u

深夜に小泉義之政治論集成がでると月曜社のついを見かけ、高揚します。口頭でも、ブログでも、ラジオでも(ほんとか?)なんども述べていることですが、わたしはこの廣瀬純×小泉義之対談のおかげで、自らを左翼と規定することができるようになったので、刊行…

ぷっつん劇場-初夏の陣

昨夜のサンラータン風スープにひき肉を入れ、うどんで食べます。ラー油も加えてパンチを与えます。食べおえ、シャワーを浴びようかというところで祖母も起きてきたので、同じものをつくり、食べてもらいます。夕飯はシャケと大葉の炊き込みごはんをつくろう…

上手の舌打ち

トロプリ15話「みのりがローラで、ローラがみのり!?」。かわいさマウンテン。ローラもみのりん先輩もサイコーだ。日記、というか詩を勝手に読まれてキレるみのりんローラのしぐさ・表情がゆうしょうです。ローラ変身への布石として、よい話であったのでは…

norepinephrine noreply

音信不通だったコンペ、作品を受け取りましたという連絡がやっときた。英語で催促するのが億劫だなと思っていたのでよかった。wetransferの相手がダウンロードしたことがわかる機能、とてもよい。献立、キャベツと干し海老のスープ、牛ニラ炒め、キャベツと…

ちゅう/ななつの唇

わたしはあなたの代弁者でもなんでもない。自己の思想や精神を代表するおこないの総体である。フェミニズムを念頭にした作品をつくりながら考えるのは以上のようなことだ。これは外山恒一が政治活動において「正義感」ではなく「被害者意識」にこそ重きを置…

7999のクリック、その個別的な意味について

アーロン・グジコウスキ『レイズド・バイ・ウルヴス』9-10話。なんやねんこれ、という観終えたときの第一声。シーズン2は観ない。海外ドラマ自体観るのがめちゃくちゃひさしぶりなのだが、いまはこのような長い長いシーズン展開を視野に入れた「ファーストシ…

残像雑念雑菌雑貨

昨晩作品を提出したコンペが、事前の通知も事後の報告もなしにさらっと〆切をひと月のばしていて、そんなんありかよと思っている。受け取りましたの連絡も、数時間で送りますという自動メッセージを見てからすでに24時間以上経っているにもかかわらず音沙汰…

もつれる身体、精神のタトゥー

ブライアン・デ・パルマ『キャリー』(1976)。はじめてのデ・パルマ。爽快! わたしはラース・フォン・トリアーの『ドッグヴィル』(2003)がむちゃくちゃ大好きなので、本作のカタストロフ的快楽にも当然胸をブチ抜かれる。ずいぶん前から観たいと思ってい…

中間のはじめ

月末はみじかい小説をあっぷするルーチンでしたがしばらく休みます。リンダリンダズをその属性のみにおいて侮蔑するくそどもは論外として、一様に称揚する光景に対してきもちわるさを感じてしまう自分がおり、つまりこれは彼女たちに彼女たち以外のものを代…

さっぱりの仲間

夜中にレスポンスがあり、明け方までその対応をおこなう。その中身自体はともかく、こういうはたらきかた、まったくしたくない! 社会構造への抵抗と、実務への責任がいきおいよくぶつかって、自己矛盾に陥ります。威勢のいいことばかりいってられねえぞ!っ…

融解曲線パントマイム

さあ、原稿を送るぞとメールにファイルを添付してからの確認・修正の時間。ここで粘り腰を発揮することが、よりより制作物を生みだす支えになる。そんなことを思いながら、語尾を言い換えたり、語順を整序したりする深夜1時。しばらく奮闘したあと送信し、ひ…

寝言ばかりいう草をむしらないで

富野本がとどく。テンションブチ上がり。気分がみちがえます。ありがとう物体。ということで『富野由悠季の世界』と『富野由悠季 全仕事』をパラパラ読んでしばらく過ごす。昼食はパンとスープ。今後の富野作品マラソンのいい相棒になってくれそう。献立。き…

もう間に合わない蛞蝓

ジェフ・ニコルズ『テイク・シェルター』(2011)。ファーストカットで風に揺れる木の葉が映しだされ、つぎにそれを見る男のカットが接続される。来るべき「嵐-カタストロフ」を察知/幻視する男のイメージだが、つまりここでは「見ること」が本作において重…

びびたるタルタル

目覚めると、汗をかいている。季節は5月。これからさらに暑くなっていくというのに先が思いやられる。わたしは暑さよりも寒さを好む。富野由悠季『機動戦士ガンダムZZ』5-10話。5話「ジュドーの決意」で見られるようなZとゲゼによるモビルスーツ・ボクシング…

ザラ紙を踏む足の本数

今日の料理、ニラ玉スープ、豚トマト玉ねぎキャベツのニンニク醤油炒め、笹かまにチーズとかつぶしをのせて焼いたもの。うまし。自主制作のいちにち。グラフィックのほか、詩も書く。現在デザイナとしてかかわっているふたつの媒体に掲載の予定があり、未発…

飛ぶ夜警

富野由悠季『機動戦士Zガンダム』43-最終50話。最終5話あたりの苛烈さにダンバインの終盤を思いだした。これまで長らく活躍してきたひとびとが、バタバタと宇宙に散っていく。46話「シロッコ立つ」の戦況の複雑化・思惑の交差はいよいよ物語がおわるぞ!とい…

ものaを見ればものxが書ける

ラジオ、問/雑談の比率が高いとぐにゃぐにゃ話がうごいてよいと思いました。ブログでも以前触れましたがバンド/フェスのホモソーシャル性について、放送後についったでも電話でも反応があって、波が立つ話なのだと思いました。かつてわたしは女性専用車両…

魔球キャッチandラナウェイ

顎関節症は猫背も原因と聞き、わるい姿勢でPC作業をしているとなるとまで書いてあって完全にそれだとしごとをしている際には背筋をのばす癖をつけているのですが、長年の習慣で身についた体勢のゆがみはなかなかなおらないもので、背骨にまで痛みを感じてい…

臭気とデンドロ、とてちんしゃん

鶏ももとにんじんに塩胡椒をふり、赤ワインと醤油を煮詰めて朝食。コンロから炎を立てていると、妹が火事になるぞと蔑視の眼でこちらを見ている。肉をひと切れやると大人しくなった。跳ねた油を拭く過程で親指をやけどし、ティッシュにくるんだ氷を患部に当…

ナーフ仲人

夜、トマト豆腐卵長ねぎの中華スープ。ニラ大葉餃子(タネだけつくって寝た)。しごとから帰ってきた母親がめしをつくれを起こしにきたが、もう包んで焼くだけじゃないかとそのまま寝入ってしまった。『未来を花束にして』で、妻の帰りを家で待っていながら…

いくつもの誤解の末の墓場を荒らす

右顎が痛む。耳に通ずるような箇所。咀嚼しようと口を開けると、違和がある。カミール・パーリア『セックス、アート、アメリカンカルチャー』を読みはじめる。訳者あとがきに引かれている以下の発言にまず付箋を貼る。 そんな暮らしで孤独を感じないかと聞か…

セルフ・コンフィデンスの前借り

やまがたすみこばかり聴いている。ベスト盤のジャケがいい。めざめ、しらすとオリーブの炒飯。うまい。「最後の友達と三人で神田川でビールを飲んだ」。そういう風景がここにはない。死にたさが増している。こんなとこでおわりたかねえんだおれは。どこにも…

re:の祈念

文字起こしをしていると、起きてきた母親が更年期全開でいらりちらしていて、もうこんなところに住みたくねえのきもちがみるみるうちにデッカチャンになる。べつにビッグにならなくていいから、早いところ都内でアパート借りて生きていけるだけの定期収入源…

おれはね、あなたを救ってやることもできないし、あなたもおれを救うことができないんだよ

zoomでインタビュー立ち会い。イーもアーも初対面の方々+オンラインでのインタビューは初だったので、ずいぶんと緊張したが、ぶじにおわった。わたしはとくに何を発言するでもなかったのだが、めちゃくちゃ関心のあるテーマだったのもあって、すこぶるたのし…

嫌い嫌い嫌い(花曇りハンマー!)

また今日も、うまくうごくことができないまま時間が経っていく。周囲との回路を断つことによって、せいいっぱい、自分を保とうとする。精神がよわっているときには、かんたんに瓦解してしまいそうになる。富野由悠季『機動戦士ガンダム』と『マジンガーZ』(…

さびしい道を走ってはゆけない

富野由悠季『機動戦士Zガンダム』29-34話。ジェリドのもう1人の主人公っぷりがあらためていいなと思った。ダンバインでいうバーン・バニングスであり、エルガイムでいうギャブレット・ギャブレー。なんども主人公の前に立ちはだかっては、その度に撃退される…

デカいラブを足の裏に貼りつけてそのまま200年経ったよ

祖母が明るい時間にでかけ、ひさしぶりにひとりの時間ができる。心を落ち着けながら、生姜ごはんを炊き、豚肉を酒醤油コチュジャンでもんだやつに片栗粉をまぶして、しめじとねぎとあわせて炒める。みりん、酢、塩で味の調整。食べながら、富野由悠季『機動…

ミューと音を立てて彼女は息絶えました/漏水

マイケル・ムーア『ボウリング・フォー・コロンバイン』(2002)。「なぜアメリカは銃による殺人が世界一多いのか?」を、コロンバイン高校銃乱射事件を端緒に、じっさいに銃撃を受けた被害者や、全米ライフル協会会長、銃弾を売るスーパーマーケットなど、…

でんぐりアソシエーション

クリスティアン・ペッツォルト『あの日のように抱きしめて』(2014)。原題はPhoenix。なんど死んでもよみがえる不死鳥である。作中にあらわれる酒場の店名にも紐づけられている。物語としては、第二次世界大戦期のドイツ降伏直後のベルリンで、命からがら収…