2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

白湯を被る

会社ではもっぱら白湯飲む係として名を馳せているオレだが今朝出社して自分の机の上に置いてある白の封筒の存在に気づいたときとうとうこの生活にも終止符が打たれ新しい時代の到来またはそこへの突入というようなものを己の人生の節目として考えなくてはな…

ひとつの階段といくつかの扉で

階段を降ったところに便所があり、昇ったところに屋上があった。そのちょうど真ん中の踊り場には、わたしがたったいまでてきたばかりの半開きのドアがある。この真緑のドアに付いたからし色のドアノブにかけている手を放せば、分厚い長方形(施工者が手を抜…

酔貝みみずばれ

映画納めはヘレディタリーでした。映画初めはまだ……。2018年観た本数は86本でした。ひさびさに年間ベストを挙げます。[新作のみ] 1 テルマ 2 ハッピーエンド 3 聖なる鹿殺し 4 母という名の女 5 ヘレディタリー 6 ザ・スクエア 7 レディ・バード 8 KUICHIS…

わからない日の蓄積

なにごとも退路を断つとすすみはじめる。しごとも制作もゴリゴリとしてきており、つかれはあるがとてもよい感じだ。気のはるいちにちによって思考が練磨される、その連続がわたしの生を拡充させていく。すでにある知から出発するのではなく、自らの実感から…

喉元をすぎた熱さは

喉元をすぎた熱さはすごいいきおいでころがって、チリにまで届いた。路上に打ち棄てられたサルバドール・アジェンデの肖像画のなかでしばらくくすぶったのを見届けたあと、わたしはそれを拾おうとするのだがなかなかどうして一向につかまることがない。正し…