2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴー・ゴー・ゴー

時間のおもさがちがう、と思う。東京と、実家とでである。東京にいればだまっていても無数の選択肢があり、そのゆたかさと煩雑さに心中をつねににぎられつづけるが、こちらにいれば何も迷うことなく家にひきこもることになる。どこにも行けないこと、のスト…

磁束のほつれに慄いて

ふくらんだ夏の衰えてゆくあいだ、東京で流行り病に身を崩して回復するまでのみじかい時間を過ごした。その最後の夜。完成したての友人の曲を聴きながら、ちゃぶ台を囲んでいる。コンビニで買った酒で適宜のどを洗い、煙草とお香の煙に燻され、薄暗い橙の電…

賦活のヴァーリー

埼玉県立近代美術館で「ボイス+パレルモ」展を観る。作品よりも批評がでかくなっているように見えるという点で、ストローブ=ユイレの映画を観たときのきもちになる。パレルモの窓枠を壁に移設する作品や、ボイスの美術学校での政治運動的なアクションなど、…

差し支えなければ愛してしまった(工区へ)

非通知の電話が診療後にあって、思わず時差を設けて通院した隣る彼に着信がきましたかとたずねたが「(こちらには)きてない」と返答があり、得体のしれない着信履歴にわずかながら芽生えた感情が不安のほうに一瞬振れきったのちうやむやになった。焼きビー…

ポーンのみちびき

ポリコレはろくでもない、との考えかたがつよまっている。「それはそうだが」の自覚のうえで、つまりは「あえて」の精神でものをつくり、ものを見る。アイロニーが通じない世のなかになっている、との声を耳にしたり、わたし自身もそう考えたりすることが多…

怒られのデバフ/居間の滅却

献立、ベーコンと人参のキッシュ、味噌マヨきゅうり、生姜きゅうり、ボイルドそせじ。朝、チーズピーマン生姜炒飯。へんな夢を見つつ、早起きしたので時間を持て余す。無料公開されている『ゴールデンカムイ』を読んで時間をつぶし、東京へ。谷川雁の「東京…

どうしようもないぜ、いいあうガールズ、未だ14歳

負のスパイラルがすごい。いかにして正のスパイラルに転じていくか。コードを共有しないひととどのようにして対話を成すのか。これは家族間の話である。献立、茹でいんげん、バンバンジー、卵スープ。スープは鶏の茹で汁をもちいる。滋味深い。親経由でいん…

正体置き去り卍DX

生まれてはじめて(?)蕁麻疹がでる。両ふくらはぎが信じられないくらいボコボコになる。おびえつつキンカンを塗り、食事の支度をする。豆腐とえのきの卵スープ、鶏茄子生姜炒め煮。寝、めざめ、食べ、ふと脚を見るとこんどは寝る前とはちがうところが赤く…