ほんとうにどこにも上陸できなかった

ひろプリ49話。ラストバトル回。ブラックスカイの青い焔を瞳に宿したすがたに、ブラック★ロックシューターや!と見たこともないのに名称がでてくる。ここまで書かれて感想はおわっていた。最終話の1話手前だというのに!

昼前頃に起きてきたHさんから昨晩Tさんに勧められた太ったおばさんを今朝読んだんだという話を聞き、イチオシだというラーメンを食べに阿佐ヶ谷へ。雨が降っていたが、すぐ止むだろうと傘をもたずに出発したがさいご、駅に着く頃にはあたまがビチャビチャになってしまった。9割坊主なのでとてもつめたい。しかし髪の占める面積は1割なのですぐ乾く。

一笑にてラーメン×すっぱベジ。うまい。具が別丼でサーブされるのだが、麺とスープだけのシンプルな状態ですでに美味であり、具を乗せても美味であり、さらにそれが混ざりあっても美味であるという三重奏の味わいがあった。量もしっかりあって、うまいうまいと口ずさみながら帰り道を歩いた。ラーメンも具もたくさん種類があったので、べつの組み合わせをつぎは試してみたい。駅でHさんと別れ、横浜方面へ。

当初はプリストを覗こうと思っていたのだが、しらべてみると整理券式になっているようで取りやめ、かなり早いが会場へ向かうことに。当初はスルーするつもりだった物販も、前評判とはちがってめちゃくちゃ空いていたのでトロプリのマフラータオルを買い、ライヴに備える。とはいえ開場まではまだ時間が有り余っており、駅近接の書店やら無印で暇をつぶし、そのときを待つ。

横浜アリーナは初。デカかった。自分が行ったことのあるライヴ会場でいちばんおおきかったのではないか。ほかに浮かんだのは武道館かあるいはホステスクラブオールナイターで行った幕張メッセ。メッセもおおきかったが、向こうはワンホールでないので横アリの「でかい……!」感の方がまさっていた。席はアリーナ席のサブステージ側で、視力のおわっているおれにとってはだいぶ「遠さ」を感じる場所だった。なおかつ、左隣はひとりごとの多い発達障害、右隣は服が臭いオタクというラインナップ。あいだに挟まっているわたしはピンクカラーのモヒカンに仙人髭の風貌であり、そこにはドツクゾーンならぬヤバゾーンが形成されていたのだった(前の席の男の子が今日ポケチャンネルを見て開演を待っていたのがまたよかった)。

そしてプリキュアの、というかアニソン系のライヴもはじめてのわたしにとってはペンライトを用いた所作の掟(?)がよくわからず、訓練されたオタクたちの流暢なムーブに「おお……」と感心するのだった(それを見たいきものがかりの水野は「タメがあるんだね」とMCの際にこぼしていた、そうあの独特のタメ! わたしの身体のグルーヴとは異なるノリかた!)。同時に、わたしのあたまに浮かんだのはゴッチがよくいう「自由に踊っていい」みたいな言葉で、みんながみんな決まった振りじゃなくていいじゃんねとも思うのだった。



「ワンダー☆ウィンター☆ヤッター!!」「シュビドゥビ☆スイーツタイム」「H@ppy Together!!!」あたりがうれしかった。アンコールの「Come on! プリキュアオールスターズ」以外は聞き馴染みのある曲だったので、基本的にずっとたのしい時間だった(アンコールといえば、よくある拍手だけのスタイルでもなく、「アンコール!」と声を上げるスタイルでもなく、「プーリキュア!」コールなのにひじょうに感動した、いや、そうだよな、プリキュアだよな!と胸を震わせていた、その呼びかけを受けてでてくるのがいきものがかりというのもおもしろかった)。

ほか、印象に残った点など。声の通りのいい合いの手ガールがわたしのすぐ後ろあたりにいて、ほぼすべての曲にコールを入れていくのがたのしかった。フレプリのEDでひときわテンションがブチアガっており、当時そこからプリキュアに入ったわたしも「わかる……!」と「P・R・E・C・U・R・E」のアルファベットを静かに噛みしめていたのだった。また、開演前にカメラに抜かれていたちびっこプリキュアたちのかわいさもすばらしかった。とくにキレキレのダンスを披露していた子、公式から本ライヴの円盤化の予定はないと明言されていたが、もし何らかの折に映像作品として発表されることがあれば、ぜひ収録してほしいと思うくらいにすごかったし、彼女のダンスがスクリーンに投影された瞬間、開演間近の会場のボルテージが一段上がる感じがあった。1日目にはガンバランスが3連続で披露される時間があったと後からしり、初日も行けばよかったなと思わされたのだった。2日目には1曲も披露されなかったのである!

菊名ルートを通って帰路につくひとはほとんどいなかった。

帰宅後、ラーメンの辛味の影響か、腹痛に悩まされているHさんとフライヤーの打合せをしつつ、モンゴル800やお笑いの話をする。出会ってもう10年以上経つが、お互いモンゴル800が好きであるということがいまにして明らかになる(以前もモンパチの話はしたことがあるが、アルバム曲でこんなに盛り上がれるとは思っていなかった)という、人体というメディアのおもしろさ。

Qさん、とだけメモ書きに残されていたが、読みかえしてこれを書いているいま、何を書こうとしていたのかはまったくわからない。

富士そばかき揚げ丼セット。小諸そばを恋しく思いながら食べる。