mimimiのmeaning

紀伊国屋書店をぷらり。のち、らんぶるにて詩の会。Nさん、Oさん、Iさんとメカスの詩について話す。個々の作品というよりは全体の作風、メカスのバックグラウンドのほうに焦点が当たったので、付箋を貼った箇所についての話をすることはほとんどなかったが、何よりもこのような場に参加できることをうれしく思った。なぜなら、このように詩の話をする機会なんてここ数年いちどもなかったので、、Nさんの参加している詩誌や、Oさんの詩のプリントアウトなどもいただくことができ、ハッピーハッピーのきもちでゴールデン街へ。ビールを飲みつつ、ペインターや美大生の方とも交流を深める。わかりきったことではあるが、いまのわたしに欠けているのは「場」だと思った。外界がインターネットしかない生活、ウエルベックの『素粒子』(だったか? 一時期にまとめて読んだ所為で内容がごっちゃになっている)を思いだす、、

HQハウスにもどり、Oくんも含め4人で飲む。つまみはQさんめし。カブのジェノベーゼソースと卵焼き2種(プレーンとシーウィード入)。うまいうまいと酒がすすみ、明日はわたしがつくることになる。この場所で料理をするのもずいぶんひさしぶりである。電熱式一口コンロがガス式二口コンロがふたくちになっているよろこび。



ふたたび池袋へ。つい先日も見かけたプリキュアフラッグのはためきをながめながら歩く。街中にプリキュアたちがおどっていることのたのしさ。それらをたどってサンシャインまですすんでいき、途中の桑ばらで塩そば。6-7年ぶりくらいに食べる。丼に印字されているように、しょっぱいし、麺がかたい。けっしてうまい塩ラーメンではないが、店前に並びがなかったのでするすると吸いこまれてしまった(その手前にある花田は行列ができていた)。進化の塩ラーメン、また食いたいな、、



新宿駅での圧倒的光景


プリキュア展へ。まずプリキュアが好きなにんげんたちが一堂に会していることに感動する。これは好きなバンド、とりわけO-nestとかでやる規模の海外バンドのワンマンライヴに行った折の感慨と同一のものであり、コロナ以後そうした機会がめっきりなくなってしまったわたしにとってはひさしぶりの感情だった。想像以上に20代くらいの女性客が多く、それもよかった。幼少期に観ていた記憶がいまもその胸のなかに息づいているのだと思った。当日券で来、しかも早くに到着していたというのに集合時間の理解をまちがえていたので想定よりもだいぶ遅れての入場となる。入場列の最後尾は外にあり、列をたどってそのおしりにつくと、物販列の最後尾も接触しそうなほどちかくにあって、どちらが長いのかはしらないがすでにたくさんのひとが会場入りしていることがわかった。

展示室内は客が多く、また鑑賞者というよりも撮影者ばかりで作品をじっくりながめたいわたしのようなにんげんは肩身が狭く、さらには展示室の逆行もできないようになっていたので存分に堪能、というふうにはいかなかったが、キャラクターデザイナー描き下ろしのプリキュアたちや、オールスターズメモリーズの原画などをしかと目に焼きつけた。正直新宿駅の映像で感じた感動を超える展示物はなかったのだが、それでもこの空間に滞在できている、というよろこびがたしかにあった。

感動とはちがうのだが、いちばん衝撃を受けたのは入場前にも見た物販の行列で、わたしが並ぶ頃には入場時に見かけたところよりもさらに後ろまで伸びていて、さらにはスタッフが「2時間待ちです!」と連呼していたのもあって、心しての並びとなった。冬風きびしく、むきだしのまま商品をもってきてしまったので手がつらく、途中しかたなしに自分のかばんにしまってことなきを得たのだが、まわりにはスタッフがだれひとりおらず、客の良心に管理をゆだねすぎではないかと思ってしまった。1時間ほどで屋内に入れ、プリキュアとコラボしているエポスカードの営業のひとが立っていたのだが、行列に向かって「(カードのデザインが)めちゃくちゃかわいいです!」と連呼していてよかった。たしかにめちゃくちゃかわいい。レジ前あたりでちょうどグリーティング中のブラック/ホワイトを目撃することができたのだが、その囲みがポージングごとに黄色い歓声を上げていてそれもよかった。ディズニーだと思った。

いよいよ会計一歩手前になったところで、案内されたレジでは大量のグッズを買ったひとの対応がおこなわれており、さいごの辛抱の時間が訪れることになる。別のレジに案内されたひとは続々と会計をおえており、ここに並ばせた案内スタッフを呪ったが、途中、気を利かせて「あちらのレジにいきましょう」とフォローしてくれ、ありがたいきもちになった。とはいえ、この「大量のグッズを買ったひと」、5000円以上の購入でもらえる限定ショッパーの絵柄を「どちらにいたしますか」とスタッフに問われた際に、終始スマホの画面を見ながら「残りの数が少ない方」と答えており、どう考えても転売ヤーなのだった。サイテーだよ(こういうクソヤローを弾くことができていたらなら、会期中完売祭りになることもなかったのではないか……)。

家に戻り、Qさんと連れ立ってスーパーへ買い出し。肉・野菜・魚を買い、ぐわーっと調理する。ぶり刺し身、アボカドオクラわさび醤油和え、ガーリックチキンソテーほうれん草添え、ねぎほうれん草オムレツ、舞茸入り塩生姜ひき肉やきそば。うまい。Hさんが腹がはちきれんほど食べていてよかった。調子に乗って酒をガブし、酩酊。すこぶるよい気分になる。夜遅くにはSさんOくんもやってきて、最後の一夜を過ごす。



布団からからだを起こすと昨晩の「よい気分」は消え失せており、酔い気分、つまりは二日酔いが上半身に滞留していた。ううう、とうめきながら身支度をし、Qさんに別れを告げてHさんといっしょに家をでる。コンビニで水を買い、別れ、新宿のプリキュアPVをまた目に焼きつけ(前回はいなかった誘導スタッフが立っており鑑賞しにくくなっていた)、帰路につく。帰りのお供は舞城の『スクールアタック・シンドローム』のはずだったのだが、今朝から鎮座していた二日酔いは一向に立ち去ることなく、不快感に苛まれながらの帰郷となる。小説のなかにはひとの耳を齧り取って食う描写があり、その行を読んだあたりできもちわるさがMAXになって、こみあげる胃液をおさめ、本もまぶたもとじたのだった。

家に着き、リビングの扉を開けると猫たちが飛びかかるように寄ってきて、うれしいきもちになる。猫は3日で忘れるというが、あれは嘘である。近年稀に見る愛されを感じる。愛が足りない、お金も足りないby百蚊。


▼画質も音質も完全におわっているところがまたいい、CDを段ボールからだすのがたいへんなのでサブスク解禁してほしい
youtu.be


洗濯機を3回まわしつつ、湯船に浸かって風呂を掃除し、肉とトマトをクミンとチーズで焼いて食事を摂る。妹作のポトフもつまむ。ちょっと多かったかな、なんて思ってると、突如立っていられないくらいの腹痛が襲いかかってき、その場にうずくまる。しばらくその体勢でいるとおさまったので、洗濯物を畳んだりなんだりして寝床に入る。深夜、信じられない量の血の塊を排便し、ショックを受ける。かといって救急車を呼ぶようなきもちにもならないので、病院に行ったときのために写真におさめて(「自分の排泄物を撮影する」、人生でいちども経験せずに死んでいくひとのほうが多いだろう)猫と眠る。