感電式トランポリン(当社比10倍)

メーデーなのにたくさん労働してしまった。左翼の風上にも置けないやつだ。反労働の精神はどこにいった。

昼、ぶりを焼き、食べる。目玉焼きとそせじも焼く。インスタント味噌汁も飲む。うまい。

生理か?と思わずあたまに浮かんでしまうほど出血している。おのれの身体が怖い。

旧友TとKと会う。朝早くから集合して遠出し、割れた殺生石を見る。人出はそれなりで、あたりいちめん硫黄の香りが立ちこめていた。大小さまざまの石が並び、その一帯だけ植物が皆無という風景は鮮烈だった。夜は酒。たかだかビール1杯で沈没し、数年ぶりの再会の場だというのに会の半分はねむってしまった。田舎に電車はないので、外灯のほぼない夜道を2時間半かけて徒歩で帰宅する。道中写真を何枚も撮り、いま抱えているしごとが落ち着いたら写真集をつくろうと思った。

「歴史や文脈は大切だ」・「過去の話をしていても意味ないよ」・「懐古趣味は死ね!」の交点を考える。さまざまな矛盾を自らの身体で飼いならすこと。「田舎で孤立せずに左翼であること」はどう考えても不可能ではないか。至るところでうすら(どころではないかもしれないが)ただよう家父長制のつよい呪縛。人生が暗い。

ワークワークワーク。朝から晩までPCに向きあっていると、手間を省くために声をかけられたのに、余計に手間を増やしているような気がして胃がしくしくしてくる。また、「スケジュール管理のむつかしさ」が、それに左右される側からも、それを左右する側からも覆い被さってきて、奇怪な軋音を立てている。自身にクソなはたらきぶりだなと評をくだすことと、つねに複数箇所から対価の支払いを滞納されるなめられ体質であることに相関はない。人生が暗い。

自身が蔑ろにされることはどうでもいいが、されつづけることはどうでもよくない。こういう言語化のモード、ひさびさな気がする。ほどよい圧の状態。会社員時代を思いだす。人生が暗い。



495


谷川雁森崎和江の復刊が月曜社で予定されているのを見た。2022年3月に渡部直己の新刊を出版したことに対して批判の声があり、それは被害者の書いたこれこれを読んでいなくともでて然るべき批判だと思うが、なにぶん好きな版元なのでふくざつなきもちになる。アガンベンブランショパオロ・ヴィルノロザリンド・クラウスやバトラー、多様体もわたしの書架に並んでいる。小泉義之の論集もずっとカートに入れてある。

西尾大介ふたりはプリキュア』(2004)39-41話。39話、よし美先生結婚式回。美術部の子再登場におっとなる。先生へのプレゼントをつくっていることをごまかすためのサンバダンス演出のふざけぶりにわらう。戦闘シーンでもひさびさにOPを重ねてのキメ技演出があり、ポルンの援護なしに撃退するさまが描かれるのだが、そこでは先生の結婚式を守るという「想い」のつよさが明確に打ちだされていた。演出・川田武範。

40話、ほのかハウスへのお泊まり回。莉奈、志穂、ユリコも交え、「ほのかはどうなの?」的恋バナ展開でAパートをおわらせ、Bパート冒頭にキリヤくんの回想を入れる構成に目を見ひらく。その夜、ベッドで隣りあうなぎさが「キリヤくんに会いたい?」とほのかに問いかけるとき、画面に映しだされるのはなぎさの顔でも、ほのかの顔でも、ましてやキリヤくんの顔でもなく、絆創膏の箱である。これは農作業回で登場したキリヤとの絆の象徴であり、今回においてもその展開を準備するように、夕食の準備中に怪我をしたなぎさに対してほのかによる手当がおこなわれていた。さらには不安な面持ちのほのかになぎさが「ほのかのそばにいるからね」と告げた際の、影から光(なぎさがいる方向!)へと近づくアクションも心底すばらしかった。バトルでのうねるような作画による回転アクションも○。演出・岩井隆央、脚本・成田良美。盤石の布陣だ。

41話、話数的におそらくラストとなるであろうラクロス回。ジュナのちからによってグラウンドからなぎさが消失するさまを目撃した際のほのかのおどろき顔の作画にわらう(Aパートラスト、Bパートアタマと反復されるのも反則的)。全体的に低調なTAP原画回だった。「石の力」という言葉が幾度も作中で発されるが、つまりそれは「意志の力」でもあるのではないか(そしてこの「イシノチカラ」の頻出はそれを示しているのではないか)と思った。いよいよクライマックスがちかい。つぎの視聴タイミングで最終回まで走り切りたい。

ひさびさに外でラーメン。行ったことのない店。地域にあまりないタイプの味。わりと気に入るが、連れ立った母と妹は酷評していた。冬野梅子『まじめな会社員』3巻買う。1-2巻のシュリンクも破っていないが、、まずはwebで読み、完結してから紙で読みかえすことにしようかな。プリキュア色紙アートも買う。キュアマーチ。デリシャスパーティスイングもまわす。パムパム。

ワークワーク。やったしごとの告知が滞っているのでどこかでまとめてやらないといけない。そっちの準備もすすめる。

夜、生のほっけを焼くと、干物のほっけとはまったくちがうホロホロの食感でおどろいた。次回は煮るか揚げるかしたい。

taiketsu!

夜、たらの芽の唐揚げ、春菊のナムル、笹かまチーズ豚玉ねぎのマスタード醤油炒め。うまい。舌の上をひた走るたらの芽のさわやかな苦み!

プリキュア楽曲を聴いていて、あらためて青木久美子の言葉遊びのセンスはマジでサイコーだと思った。「雨ノチ晴レテ Rainbow 希望 Bravo=Tommorow」。天才か? 初代OPである「DANZEN! ふたりはプリキュア」から、トロプリのキャラソンまで、デパプリでのクレジットはまだだが、おそらく全シリーズにわたって参加しているのではないか?

youtu.be
公開されました、タイトルデザインをやっています

youtu.be
ちょっと前ですがこちらも同じくタイトルデザインをやっています

いまやっているデザイン案件で、以前にも使用した画像表現がつかえるなと思ってしばらく寝かせておき、いよいよ手をつけたのだが、やりかたをおぼえておらず苦労する羽目に陥る。結果、以前やったのとはちがう方法を採用することとなり、それはそれで当初にぼんやりと考えていたものよりよくなるのだからふしぎなものである。いくらやってもつらくならないので、デザイン業は天職だとあらためて思った。途中で鯨井風汁なし麺を食べつつ、朝までやる。

高橋良輔ガサラキ』(1998)6話。ミハルのキャラデザはわたしにつよい影響を与えているのでは?と思った。影響というか、フェティッシュ? キャラクターの性格が、ではなくその造形が。辛気くさい話がつづいていたが、特自チームのお色気作戦というお茶目なエピソードがはさまれ、ひとつの緩衝地帯となっていた。

李學仁×王欣太蒼天航路』(1994-2005)を無料公開にかこつけ読む。放映時にアニメを観ていたので、こんな場面があったなと思いだすタイミングがあるのだが、記憶の奥底でシーンをちゃんとおぼえていることにおどろく。オウガがEDをやってたこと、ならばよし!、ねいげんたつべし!(ポルノグラフィティの影響である)くらいしかおぼえていないと思っていたのに! ぜんぶ読み切るつもりだったが黄巾の乱くらいまで読んでちから尽きる。

妹と連れ立って書店とケーキ屋とスーパーに行く。祖母の誕生日である。ケーキを買う。寿司を買う。雨がものすごい。みぞれや雪が降った地域もあるという。ダンスールの続刊と、フールナイトを買う。

夜、キムチ鍋。妹めし。うまし。食後にケーキも食べる。いちごとオレンジがのった「柑橘」という文言が値札に記されていたケーキ、スポンジの合間にはさまれている橙色の層がオレンジではなくグレープフルーツでおれはなみだした。わたしの数少ない苦手な食べものなのだった。



493


シリアスとポップの境目、つくりかけのヴィジュアルをながめながらうまい塩梅を探る。

蒼天航路』を10巻まで読む。呂布が恋に落ちる場面、ウケる。めざめると無料公開はおわっていた。

ダンスール4話。原作をなぞる原作ものってマジでむつかしくないか?と思った。○×クイズ的演出がよかった。順平と都のダンスシーンはいままでの身体描写のなかでいちばんよかったのでは。次回はいよいよ発表会回。たのしみ。

デパプリ8話。トリッキーな作劇だと思った。前にでてきた要素(うどん、テイクアウト)をうしろで回収するのだが、そのつなぎかたが飛んでいるというか。脚本は永井千晶。おそらくプリキュアシリーズへの参加は初? コメコメが喋ったかのように見せる三妖精揃い踏みシーンなど、演出も冴えていた。そしてジェントルー=菓彩あまねを早くもはっきりとバラすのにおどろく。予告には新キャラも登場。物語が進展してゆきそう。

バイス33話。さくらとたのしく遊ぶ遊園地描写にアギレラ、、となりつつ、消滅しないのがいまっぽいなと思った。長官がおおっぴらに「悪事」をしはじめたが、それがあまり「大事」として描かれないのもいまの熱量なのかと思った。

ドンブラザーズ9話。実体のないヒトツ鬼、無力化するドンモモタロウ、そこからのロボ化、どんぶらマスター変身、ジュウト(獣人)の出現など、新要素がもりもりでたのしい。スーパー戦隊をこんなにおもしろく観れているのはめちゃくちゃひさしぶりである。シンケンジャー以来。というか、「全話観よう」なんて思って観るのは生まれてはじめてである。そう、おれは早起きが苦手な子供だったので、、

歯茎の切断

頼んだおぼえのない荷物がとどき、開封してみるとプリキュアのめちゃでかポスターと封筒が1封入っている。トロプリ映画のサイン入りポスターが当選したのだった。ハトキャチームも含め、計9名のサイン入り。うれしすぎる。畏れ多くて開封できない。額を買いたい。あまりによろこびがあふれて眉を剃っている最中、ほくろに切れこみを入れてしまった。流血。痛い。うれしい。

西尾大介ふたりはプリキュア』(2004)37-38話。37話、オールスターズメモリーズでも言及のあったロミジュリ回。にせプリキュアが衣装担当として再登場するのがアツい。鼻の穴をふくらませてやる気をあらわにする作演出・志穂も◎。何より髪型をチェンジしたジュリエットほのかの美麗さには息を呑む。いつにも増して作画が綺麗である。担当は川村敏江。作戦会議中に歯磨きをする三幹部もまぬけでいい。剣劇シーンのカッコよさもずば抜けており、プリキュアへの変身を劇として取り入れてしまう思い切りや、直後に本気の戦闘となって体育館の天井がブチ抜かれるなど、展開もひじょうに冴えていた。唖然とする観客のカットが時折インサートされるのが効いていた。演出は岡佳広。

38話、亮太1人でおつかい回。心配したなぎほのがこっそり彼のあとをつけるのだが、途中、電車をまちがえたことを亮太にそれとなくしらせるために機転をきかせてミップルメップルに会話をさせるのがよかった。「〜ミポ」「〜メポ」という語尾をむりやり言わせないことで、自然なにんげんの会話だと思わせるギャグがおかしかった。語尾が言えないのって大変なんだ、という述懐があるのもいい。これまでケンカ描写の多かった美墨姉弟だが、何かあったときのためにと出発前に自らの貯金を差しだす姉と、これは姉の大切なものだからとお金を使わずに済ませる絆描写が泣かせる。夕食の場面でそれが明らかになり、家族のほほえましい会話に夜空のカットを合わせるのがすばらしかった。脚本・川崎良、演出・山吉康夫。

夜、ニラ入り肉団子と茄子の炒めもの。うまい。にんにくしょうがを省いたが、入れたほうがよかったかもしれない。

ワーク。

買いだしの折、どのレジに並ぼうかとふらつく老夫がおり、わたしはそのそばの棚に用があったのでちかづくと、彼が振り向いたはずみに接触するかしまいかという場面があった。会釈をして身を避けたが、老夫はなんだなんだというような感じで「おお、おお、」とつぶやくのみで、マジでおっさんは死に絶えたほうが世界がよくなると思った。これは、買い物中、すれちがうひとびとの性別によって、身体への意識の明確な差異が感じられるということでもある。

夜、あぶらげの味噌汁、春菊の白和え、ボローニャそせじ入りチーズオムレツ。胃の調子がわるく、あまり食がすすまない。眠りも浅い。寝つきもわるい。



493


夜、豚きのこ炒め。椎茸とエリンギと玉ねぎ。にんにくと醤油、塩胡椒。うまい。

冬野梅子『まじめな会社員』20話、2頁目で「3年後」(つまりこれを読んでいるわたしたちよりも未来へ!)と時間が飛んであみ子が実家に帰っており、これまで以上に胸をかきむしられた。「ライターに専念して軌道に乗ったら東京に戻ろう」は「ライター」の部分こそちがえど1年半前のわたしと同じ思考だし、帰郷後につきまとう家族の介護の問題も同様だ。1年半後のわたしははたしてどこでどう暮らしているだろうか? あと2話でおわるとの報を見、あみ子よどうか幸せになってくれ、と思った。

まあまあいそがしくなってくる。いままでやったことのないワークがあり、それはそれでたのしい。ちまちまちまと明け方までやる。それなりにすすむ。

デパプリ7話を観かえし、やっぱりおもしろいなと思う。おふざけ過多な演出のさなかで、ジェントルーの心ない言葉のつよさが際立っている。セクレトルーさんの活躍がはやくみたいと思った。

夜、蒸し鶏きゅうり添え。鶏煮干スープ。鶏は新玉ねぎの黒胡椒漬けと、姜葱醤で。うまい。出し殻になった煮干しも食べる。うまい。年が明けたらラーメンをつくるよ、と言って気づけば5ヶ月が経っていた。

ワーク。複数の案件の流れがつねにあり、きもちがせわしい。うしろに控えているものが差し迫る前にいま抱えているものの見通しがつくとよい。そんななかギャラ未払いの案件がみっつもあり、さすがにきもちが萎えてくる。

さいきんはめまいに悩まされることがとんとなくなった。枕を高くした効果はでているよう。

猶予なし(無縁)

夜、卵と長ねぎのスープ、チキンナゲット。

めまいが再発。なにより吐き気がつらい。枕の低さが原因だと見当をつけ、不要な衣類で嵩増しをする。

ワーク+原稿執筆。最終的な文量が決まり、書きすすめやすくなる。あとはどうおさめるかである。

高橋良輔ガサラキ』(1998)5話。くるっとターンするTAの回避行動がカッコいい。豪和兄弟の会話など、とにかく間のつくりかたが冴えている。ピントずらしのテクなど、作画コストを抑えながらの演出力が冴えている。絵コンテ・谷口吾郎。演出・吉本毅。

翌朝までかかって原稿が片づく。来週再来週のワークがハードモードになりそうなのでここで決着できてよかった。原稿のなかには米林宏昌思い出のマーニー』がでてくるのだが、観かえしたすぎてブルーレイを買おうか迷う。

ミヒャエル・ハネケの映画術』をパラパラめくっていて突き当たった「どうして撮るのですか」と質問を受けた際の「ムカデにどうやって歩いているんだとは聞かないでしょう。もし聞いたら、彼はつまずいてしまいますよ!」というハネケの答えにおおわらいする。

夜、豚バラ長ねぎレタス炒めの新玉ねぎの胡椒漬けがけ。ソースはついったで見かけ、数日前にしこんでおいたもの。新玉ねぎのみじんぎりに、酢と塩、ホールのブラックペパーを加えてほっておくだけ。爽やかでうまい。シンプルに合わせるのがよさそうな味だったので、長ねぎとレタスはいらなかった。魚でもよさそう。ポン酢+おろし玉ねぎのおおかみこども焼き鳥だれを連想する。

ロラン・バルト『映像の修辞学』(2005, 単行本は1980)読みはじめる。が、ハネケ本に興味が移り、あたまから読みなおす。テレビ映画時代の映画がめちゃくちゃ観たくなる。100頁ぐらいまで読む。面識があったということにもおどろいたが、ウルリケ・マインホフが自身の娘へ教えつけたユーモラスなふるまいを語るハネケがよい。

一度、お転婆な微笑を浮かべながら、彼女は私にこんな話をしてくれました。彼女の娘たちはよく学校に遅刻していたのですが、担任の女教師にどうして遅刻したのかと聞かれたら、「資本主義のせいです!」と答えさせるようにしていたんだそうです。

夜、鶏たけのこしいたけにんじん玉ねぎの煮物。うまい。




うっかりここでの告知を忘れていた、ポップでワンダーな文芸フリーペーパー「たくさんの的」vol.4、全国のセブンイレブンにあるマルチコピー機から印刷できます(ネットプリント)、印刷方法は上の画像あるいは下のリンクをちぇっく! わたしはタルコフスキーヘルツォーククストリッツァなど映画についてのコラムとグラフィックをのっけています、2022.05.12 23.59.59まで発行可○


https://vvvkeikaku.tumblr.com/post/683340435398246400/%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E7%9A%84-vol4
vvvkeikaku.tumblr.com


同人会議。Oの家族話がまいどのことながらおもしろい。海外におけるAssholeという概念について。友情あるいは10年代の日本のヒップホップシーンをもとにした男女のパースペクティブの話から、ジェンダーレスの風潮とスポーツ競技の関係性について話題がのび、いま破れ目がすでに見えているように、そもそも相容れないものなのだという話がおもしろかった。Oが落ちたあと、Aさんが周囲からの好評をきいたと挙げる映画のほとんどが自分のストライクゾーンに入ってこなかった映画ばかりで、ちょっとわらう。会議ののち、Hさんも交えて通話。計6時間くらい。

デパプリ7話。ファーストカットのハートキュアウォッチへの映りこみからして気合がちがうと思った。ぱんだ軒を覗く場面から、らんらんの口から語られるスープエピソード、戦闘時のぐるぐるバタンキュー描写、回転ラーメン思いだし描写など、いちいち演出がおもしろく、貝澤幸男×土田豊の布陣でヤムヤムの誕生を見守れるうれしさをかみしめた(Bパートおよびヤムヤム変身担当は篠原花奈)。ジェントルー=生徒会長の構図をすごい勢いで接近させる脚本にもびっくり。声音もこれまでより似通わせて、子供たちへの配慮が為されていたように思う。要所要所でのここねの顔芸もよかった(ふにゃふにゃピースと引き画シーンのまるで別人のような風貌!)。

バイス32話。いい回だった。川辺での青春感あるさくら×光の制服ツーショットから、水に入ってのジャンヌvs.アギレラという流れがよかった。

ドンブラザーズ8話。おもしろい。テンションで乗り切るさなかに隠しきれない不穏さがあるのがいい。犬と雉の愛する者を中心に置いた関係、殺人に加担して微笑む雉。デパプリにつづき、ラーメンがでる。敵と味方のおたがいをしらないゆえの共闘展開もアツい。

ダンスール3話。流鶯の姿勢のめちゃいい歩行にグッとくるが次のシーンでフツーの歩きかたになっていてズッコケた。見せ場のダンスシーンに魅力がないのがほんとうに致命的だと思う。1話放映時、増田でダンスに感動したことがないひとがつくっているというような投稿を見かけたが、そうなのかもなと思った。「男らしさ」にフィーチャーした脚本のパワーでなんとかなってはいたが、、

ダンスールをはじめ今期は成田良美が計3本ものシリーズ構成をやっているが、それってつまり今年のプリキュアには参加しないってこと?といまさらながら思い至り、じっさいどうだかしらないが勝手にショックを受けている。頼むから参加してくれ!

まちゅなすのじょうず、

ワーク。

書店で漫画を買う。冬野梅子『まじめな会社員』1-2巻。熊倉献『ブランクスペース』1-2巻。ともに複数の書店を渡り歩いてようやく、である。ダンスールの続刊も買おうと思ったが焼けていたのでやめた。

図書館にも立ち寄る。雑誌をいくつか読む。帰りのエレベータでひと組の母娘といっしょになり、娘は壁にからだを預けていたのだが、わたしたちが乗り合わせたのは両側がひらくタイプの昇降機で、わたしの降りる階に到着して扉がひらくと、それを背にしていた彼女はうしろにひっくりかえってしまった。大丈夫ですか、と声をかけつつ、わたしに対して母娘は反応しないのでそのまま館をでた。

東京時代にお世話になったひとからそちら(わたしの住む土地)に遊びにゆくので顔をだしませんかと飲み会の誘いがあり、嬉々としてでかける。ひさしぶりに酒をからだに入れたが、前回のようにかゆみは起こらなかった。宴席にはわたしの好きな外文レーベルの編集者のひともおり、まさか、と感激する。場のちからを感じる。ながいあいだ、同じ場所で場をひらくことによってあつまってくるものがある。ダイアログをはやくふっかつさせたいとの思いをつよくする。また、地元で飲むことがほとんどないので、ふしぎなきもちにもなる。わたしは地元の居酒屋をほとんどしらない。

待望のプリキュア再開週だというのに酒の所為か何ヶ月かぶりにニチアサリアタイに失敗し、しばらくベッドでうだうだしたのち階下に降りると家族が部屋を暗くして『ヘレディタリー』を観ていた。そのシチュエーションにわらった。妹はおもしろくなかったといい、母は母親(トニ・コレット)に共感して何も怖くなかったと言っていてさらにわらった。

妹に髪を切ってもらう。散髪の最中、妹は何かをしでかしてしまったときの「あっ」とか、鼻のあたりでさくれつするふくみわらいとか、不安になる言動ばかりをしておそろしかったが、しあがってみると想像していたよりさまになっていた。

ワーク。

夜、キーマカレー。ひき肉、玉ねぎ、人参、ピーマン、茄子、長ねぎ、にんにく、しょうが。余り物の市販のルー2種類+赤缶、クミン、カルダモン、クローブナツメグ、カイエンペパー。トマト缶をふた缶つかう。うまい。

境宗久『ダンス・ダンス・ダンスール』(2022)2話。潤平、都、流鶯の3人をめぐるOPの人物遷移のよさ。吉田大八『桐島、部活やめるってよ』(2012)のバトンタッチシーンを思いだした。本編では「星」という憧れの対象をつかった演出に目を瞠った。どちらも原作に登場するバンドだが、ロイヤル・ブラッドをルースターズに変更するなど原作からアニメへの再構成のしかたもなるほど、となる。幕切れも、ここで切るんだ、と思った。とはいえ、原作のファンになってなかったら切ってるんじゃないか?とも。アニメーションのうごきの問題なのか演出がしっくりきていない感じもある。

デパプリ6話。生ハム原木のインパクト。ここねの真剣な表情がいちいちおもしろい。作監青山充だが、相性がいいのかも。生徒会長(?)が「生徒会長」に同定されると同時に「菓彩あまね」という名前テロップまででてきて、しかも「≒ジェントルー匂わせ演出」までもがおこなわれるというてんこもりぶりにワクワクする。不味いメシを食わせられつづけてきたらんらんを「こいついつもレシピッピの強奪現場にいるな?」と怪しんでブンドル団とむすびつける展開もサイコーだった。 

ヤムヤム変身回となる次週の絵コンテは貝澤幸男、しかも演出には土田豊の名前もあり、期待大。

バイス31話。ごちゃごちゃした作劇をこれまで好んで観ていたが、ストレートな作劇はあんまりおもしろくない?と思った。一輝ふっかつともかさなる見せ場であるはずのジーコのアフレコシーンが微妙なのもよくなかったのかも。

ドンブラザーズ7話。ドンモモタロウの高笑い+行くぜ行くぜ!の強引力のすごさ。敵である校長の口癖「懲罰!懲罰!」を鸚鵡返しして殴り返すシーンをなど、相変わらずふざけたおしていておもしろかった。



492


いそがしくなってきたので鬱気が殺気に変わりはじめてきた気がする。いい風潮。さいきんバズっていた睡眠障害からの回復漫画のなかでも「死にたいから死ね!!!になった」とあり、ほんとそれなと思ったばかりだった。

めまいが再発の気配。階段でふらついておわるところだった。

同人誌の原稿執筆のため、蔵書を段ボールの山から発掘する。くしゃみをさくれつさせつつ、以前の発掘作業で見つからなかったすがの『革あ革』やジジェクの『ロベスピエール毛沢東』、バルトの『映像の修辞学』なども救いだす。うれしい。執筆はそれなりにはかどる。

安倍晋三が講演会で発言した「あれだけ仲が良かったら(日本が攻撃を受けた場合は)米国は絶対に報復するだろうと(他国は)思う。ゴルフは抑止力のためにやっていた」。散々揶揄されていたSEALDs外交と同根の発想だとわらう。イデオロギーは重要だと現時点のわたしは考えているが、そこだけで判断していたらものごとを見誤るという一例だと思った。

水島精二機動戦士ガンダム00』2ndシーズン(2009)6-7話を観る。コメ欄で神回神回さわがれていた7話、神回とは思わなかったが泣く。沙慈が即席の砲手として引き金に指をかけながら、迫るルイス機に対峙して絶叫する6話のヒキがよかった。リアタイで観てたのに当時の記憶がほぼない。

keiken-chi-keiken

さいきんしごとの連絡手段としてラインが用いられることが多く、わたしはラインの名前をふざけたものにしているので、こんな名前のにんげんがしごと相手で不安にならないだろうか?と心配の念が湧く。とはいえ、そこでひっかかってしまうひととは縁がないのかなとも同時に思うので、ひょっとすると魔除けみたいな効果もあるのかもしれない。リンギス風にいえば、「共犯者の間で使われるパスワード」である。いまいっしょにワークをしているうちのひとりのラインの表示名が、わたしよりもふざけた名前であることがひとかけの勇気をくれる。

夜、厚揚げベーコンのトマト煮チーズがけ、わかめの味噌汁。うまい。

室内に虫があらわれはじめた。昨日の最高気温は27度だった。あまりにもみじかい春。わたしの指先が命を殺める。壁に増えた黒点がつぶれる。薄っぺらいちり紙のなかで、いくつもの生が潰えてゆく。

鬼頭莫宏『のボルダ』1巻。今後『のりりん』みたいな展開になっていくのだろうか? 巻末におまけとして掲載されている第0話では『ちりりん』とすこし名前を変えた上で「ちーとも売れませんでしたけどね」「打ち切りでしたけどね」とふりかえられているが、めちゃ好きだったのでふくざつ! 独立した短編として読めるボーイ・ミーツ・ガールな第9話「ハートホールド」みたいな路線でいったら売れそう。あらためて鬼頭莫宏の絵がめちゃくちゃ好きだということをよりつよく自覚した。



491


ジョージ朝倉ダンス・ダンス・ダンスール』1-5巻。めちゃくちゃおもしろい。とくに5巻の展開、感情がゆさぶられて脳がぶっこわれるかと思った。思わず頁をめくる手を止めてしまうエモーションがある。よくある本の惹句として「頁をめくる手が止められない」という表現があるが、そしてその推進力の存在も、そのきょうれつさもわたしはしっているが、作品に宿るものとして「手を止めるちから」のほうがぜつだいであると思った。ひとコマ、ひとフキダシに彫りこまれた息を呑む瞬間の屹立。見開きという名の胸をおさえてしまう感情の断崖。色恋のはじけるような甘酸っぱさと、競技の滾るような熱量がないまぜになっておれを殺しにかかっていた。流鶯の過去を描く回想で語り手を都に移している点、天才か? 長い漫画(しかも未完結!)を買うのはな、と本を前にして躊躇していた節もあったのだが、買ってよかった。アニメだとこのあたりでおわらせるのかなとも思った。アニメ版の『なるたる』的な? 読んでいる最中、羽海野チカ3月のライオン』を思いだしたりもした。

翌日、10巻まで読む。いまのところ5巻がピークだが、兵ちゃんとヌっくんの挿話や、夏姫ちゃんの失恋描写など見どころは多々あった。作風はぜんぜんちがうのだけれど、同じバレエ(コンテンポラリーダンス)を題材としたバスティアン・ヴィヴェスの『ポリーナ』のことを思いだし、読みかえしたくなった。

夜、豚ニラ豆腐の生姜鍋。うまい。

バックホーンの新譜を聴く。前半を聴いた時点でいままでにないタイプのアルバムだという印象で、おもしろいとは思う。装飾的。陽気さ。ディスコグラフィのなかでもっとも明るさをたたえているのではないか。詞はかつての水準を考えると信じ難くおわっているが、全体的な曲のムードは事前に想像していたよりはよかった。『情景泥棒』(2018)のテイストがつづいている気がする。アジカンもそうだったが、「希望を鳴らせ」を筆頭にやはり事前にシングルで切られている曲はやっぱりクオリティが際立って聴こえる。「ウロボロス」とか、Aメロのムードはとてもいいのになんでサビで疾走してしまうのだろう。逆に「ゲーム」(『心臓オーケストラ』2002年収録)なんかの疾走感は気にならないのはなぜか。文句ばかり言っているが、リリース以後よく聴いている。なぜならおれはバックホーンがめちゃくちゃ好きなので、、

夜、豆腐の味噌汁、鶏とピーマンの豆豉+豆板醤炒め。うまい。

よくはたらく。ぼんやりとしたアイデアだけあって寝かせていたものがだいぶすすむ。ボアズの新曲がでていたので聴きながらやる。

夜、茄子と新玉とトマトのミートチーズ。塩胡椒、カイエンペパーのほか、ナツメグクローブ、ハリッサで風味をつける。うまい。

神さまのささくれ(20%増量中)

ポール・W・S・アンダーソンイベント・ホライゾン』(1997)。変な映画だった。変な映画が好きなのでたのしく観ていたが、本作自体を好きかと問われると微妙な気がする。同監督が製作を務めるクリスチャン・アルバート『パンドラム』(2009)がけっこう好きな映画で、本作もその系譜にあるというのをどこかで読み、観るリストに入れてあったのだった。たしかに同様のテイストがあり、アンドレイ・タルコフスキー惑星ソラリス』(1972)を思わせるシーンもあって、先の見えないストーリーテリングをたのしんだ。そもそも[https://seimeikatsudou.hatenablog.com/entry/2021/04/14/225533
:title=宇宙船SFスリラー]がおれは好きなので、それだけで満足する節があるが、、

スケールの見せかたが巧く、美術もso coolで、生身のまま宇宙に放りだされて生きているにんげんがいるリアリティや、あまりロジカルでない話のはこびなどはそこまで気にならなかった。サスペンスはその着地に至るまでのゆれている時間こそが重要なのであって、着地そのものは些細な問題なのではないか?と観おわってから思った。オチが大事派にとっては本作はあまりおもしろくない気がする。

サム・ニールが主演を務めていて、わたしのなかではアンジェイ・ズラウスキー『ポゼッション』のひとだが、ふとウド・キアーとかさなるところがあるなとも思った。

アップルミュージック、やめてもいないのに再登録しませんかというメールがきていて「?」となる。詐欺かと思ったがちゃんと公式から届いている。アップルTVとかんちがいしていないか?

境宗久『ダンス・ダンス・ダンスール』(2022)1話。境宗久×成田良美って実質プリキュアやん?と思い、観た。バレエを題材にした作品だが、肝心の身体のアニメーションに快楽がなくてうーんとなった。モーションキャプチャーを用いてプロのダンサーのうごきをもとに作画をおこなっているそうだが、そういうリアリティのつくりこみよりも「アニメーションならでは」に興味をもつにんげんとしては物足りないのだった。絵的なたのしさは原作の漫画を読めということか。同時にでてくるキラキラエフェクトはよかった。OPの一人称視点がおもしろかった。少女漫画的キュンキュンを浴びて心が潤った。さいきんこのようなものに触れていなかった気がするが、おれはこういうのも好きなんだよなと思いなおした。

デパプリ5話。再放送とはいえひさびさの本編。ここねのかわいさが存分にでている回だ。荒れ気味の作画がまたいい味をだしていると思った。表情の剽軽さが増す。

バイス30話。停滞気味? 声優という飛び道具がでてくるのはそういうことなのだろうか。前後編の前編はこんなものだろうか?

ドンブラザーズ6話。ソノザの顔力がすばらしい。観客も気になっているであろう作品世界の謎を、登場人物に「これはどういうことなのか?」と語らせつつもはぐらかすそのバランスがよかった。説明的にしないことの美学がある。「生きとし生けるものはみんな入院しろ! わたしが看病してやる!」と叫ぶヒトツ鬼にわらった。



490


ジョージ朝倉ダンス・ダンス・ダンスール』(2015-)1-4巻。アニメ化記念の無料公開に乗じて読む。めちゃくちゃいい。ラブ。読んでるうちに2回くらい涙して自分の涙腺のゆるみかたにわらった。羅川真里茂の『ましろのおと』(2010-)的なアツさがある。

藤本タツキ「さよなら絵梨」(2022)。とにかく切り返しにしびれる。公開翌朝8時半の時点で、だれもそんなことに言及していなくてマジかよとなる(ついった上の観測)。

今石洋之天元突破グレンラガン』(2007)4-6話。4話、作画崩壊パロディでもやっているのかと思わせる作画のみだれかたにわらう。しらべてみると、放映当時も話題(というより炎上状態?)になったらしい。担当は小林治。単純な雑さではない、絵ののびのびしたありようをたのしんだ。ブータの尻尾を食べて元気になるくだらなさもよかった。5話の地底を舞台にすることで絵をグレースケール化してバリエーションをもたせるという手法もおもしろく観た。6話ではエヴァやトップのキャラがモブとして登場するガイナらしいパロディにわらった。

書店に行き、鬼頭莫宏『のボルダ』(2021-)1巻、ジョージ朝倉ダンス・ダンス・ダンスール』1-10巻を買う。莫宏の短編集や、熊倉献『ブランクスペース』、ヤスダ佳澄『フールナイト』あたりも気になっていたが見当たらなかった。地方書店のかなしみ。しばらく行かないうちに店舗面積が縮小していたのにもショックを受けた。

ダイソーにてイヤホンも買う。300円の高音質イヤホンってほんとうに高音質なん?と疑いながら装着してみると、たしかにこれまでつかっていた100円イヤホンとは雲泥の差を感じる立体感があった。少なくとも、もこもこサウンドではなかった。たかだか200円ちょっとで生活のグレードが上がった気がする。かつては百均のイヤホンなんて、とぜったい買わなかったのに!

夜、鶏の唐揚げ、油揚げとちくわ入り和風ポテサラ。塩昆布とあごだし、かつおぶし、醤油で味つけ。マヨと豆乳でのばす。うまし。唐揚げも揚げ加減がべりぐだった。