神さまのささくれ(20%増量中)

ポール・W・S・アンダーソンイベント・ホライゾン』(1997)。変な映画だった。変な映画が好きなのでたのしく観ていたが、本作自体を好きかと問われると微妙な気がする。同監督が製作を務めるクリスチャン・アルバート『パンドラム』(2009)がけっこう好きな映画で、本作もその系譜にあるというのをどこかで読み、観るリストに入れてあったのだった。たしかに同様のテイストがあり、アンドレイ・タルコフスキー惑星ソラリス』(1972)を思わせるシーンもあって、先の見えないストーリーテリングをたのしんだ。そもそも[https://seimeikatsudou.hatenablog.com/entry/2021/04/14/225533
:title=宇宙船SFスリラー]がおれは好きなので、それだけで満足する節があるが、、

スケールの見せかたが巧く、美術もso coolで、生身のまま宇宙に放りだされて生きているにんげんがいるリアリティや、あまりロジカルでない話のはこびなどはそこまで気にならなかった。サスペンスはその着地に至るまでのゆれている時間こそが重要なのであって、着地そのものは些細な問題なのではないか?と観おわってから思った。オチが大事派にとっては本作はあまりおもしろくない気がする。

サム・ニールが主演を務めていて、わたしのなかではアンジェイ・ズラウスキー『ポゼッション』のひとだが、ふとウド・キアーとかさなるところがあるなとも思った。

アップルミュージック、やめてもいないのに再登録しませんかというメールがきていて「?」となる。詐欺かと思ったがちゃんと公式から届いている。アップルTVとかんちがいしていないか?

境宗久『ダンス・ダンス・ダンスール』(2022)1話。境宗久×成田良美って実質プリキュアやん?と思い、観た。バレエを題材にした作品だが、肝心の身体のアニメーションに快楽がなくてうーんとなった。モーションキャプチャーを用いてプロのダンサーのうごきをもとに作画をおこなっているそうだが、そういうリアリティのつくりこみよりも「アニメーションならでは」に興味をもつにんげんとしては物足りないのだった。絵的なたのしさは原作の漫画を読めということか。同時にでてくるキラキラエフェクトはよかった。OPの一人称視点がおもしろかった。少女漫画的キュンキュンを浴びて心が潤った。さいきんこのようなものに触れていなかった気がするが、おれはこういうのも好きなんだよなと思いなおした。

デパプリ5話。再放送とはいえひさびさの本編。ここねのかわいさが存分にでている回だ。荒れ気味の作画がまたいい味をだしていると思った。表情の剽軽さが増す。

バイス30話。停滞気味? 声優という飛び道具がでてくるのはそういうことなのだろうか。前後編の前編はこんなものだろうか?

ドンブラザーズ6話。ソノザの顔力がすばらしい。観客も気になっているであろう作品世界の謎を、登場人物に「これはどういうことなのか?」と語らせつつもはぐらかすそのバランスがよかった。説明的にしないことの美学がある。「生きとし生けるものはみんな入院しろ! わたしが看病してやる!」と叫ぶヒトツ鬼にわらった。



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ジョージ朝倉ダンス・ダンス・ダンスール』(2015-)1-4巻。アニメ化記念の無料公開に乗じて読む。めちゃくちゃいい。ラブ。読んでるうちに2回くらい涙して自分の涙腺のゆるみかたにわらった。羅川真里茂の『ましろのおと』(2010-)的なアツさがある。

藤本タツキ「さよなら絵梨」(2022)。とにかく切り返しにしびれる。公開翌朝8時半の時点で、だれもそんなことに言及していなくてマジかよとなる(ついった上の観測)。

今石洋之天元突破グレンラガン』(2007)4-6話。4話、作画崩壊パロディでもやっているのかと思わせる作画のみだれかたにわらう。しらべてみると、放映当時も話題(というより炎上状態?)になったらしい。担当は小林治。単純な雑さではない、絵ののびのびしたありようをたのしんだ。ブータの尻尾を食べて元気になるくだらなさもよかった。5話の地底を舞台にすることで絵をグレースケール化してバリエーションをもたせるという手法もおもしろく観た。6話ではエヴァやトップのキャラがモブとして登場するガイナらしいパロディにわらった。

書店に行き、鬼頭莫宏『のボルダ』(2021-)1巻、ジョージ朝倉ダンス・ダンス・ダンスール』1-10巻を買う。莫宏の短編集や、熊倉献『ブランクスペース』、ヤスダ佳澄『フールナイト』あたりも気になっていたが見当たらなかった。地方書店のかなしみ。しばらく行かないうちに店舗面積が縮小していたのにもショックを受けた。

ダイソーにてイヤホンも買う。300円の高音質イヤホンってほんとうに高音質なん?と疑いながら装着してみると、たしかにこれまでつかっていた100円イヤホンとは雲泥の差を感じる立体感があった。少なくとも、もこもこサウンドではなかった。たかだか200円ちょっとで生活のグレードが上がった気がする。かつては百均のイヤホンなんて、とぜったい買わなかったのに!

夜、鶏の唐揚げ、油揚げとちくわ入り和風ポテサラ。塩昆布とあごだし、かつおぶし、醤油で味つけ。マヨと豆乳でのばす。うまし。唐揚げも揚げ加減がべりぐだった。