ダブルドット/シャット・ダウン

朝、豚しゃぶの残り汁で卵雑炊。うまい。

ここのところ抑鬱傾向にあるが、フライヤーへの賛辞によってすこし元気になる。こうやって言葉や反応がダイレクトにとどいてくるのはSNSのよいところだと思った。心底ありがたいきもちになる。

ワクチン2回目。医者のやる気のなさみたいなのがいちどめに比べて顕著で、それにたいして思っていたよりも不信な気分になるのがおもしろかった。このようにして自分のこころのうごきをメタ的にみる癖がついたのは、会社員時代に離人症めいた状態になってからなのではないかと思った。打って5時間ほどでしっかりとした痛みが接種部分を覆いはじめた。

夜、麻婆豆腐。ひき肉・長ネギ・豆腐。生姜、にんにく、豆鼓醤、豆板醤、ケチャップ、醤油、酒、味噌、カイエンペパー、胡椒、粉末鶏ガラスープ、水溶き片栗粉。うまい。

トロプリ37話。いま明かされるグランオーシャンの秘密。すべてが解決した折にはローラとまなつたちははなればなれになるかもしれない。そんな未来をあたまの隅で想像しながらも、目の前のヤラネーダをやっつけてみんなのやる気パワーをとりもどすことにちからを注ぐプリキュアたち。この「いま」へのこだわりは、問題を未来へと先送りすることと同義であり、あとまわしの魔女が掲げる「永遠のあとまわし」とも近似線を描くことになるだろう「大人になったら何になる?」の回のまなつのことばがよみがえってくる。まなつとローラが幼少期に出会っていたエピソードは、まなつの行動原理におおきな影響を与えていて、ふたりの関係性がさらに尊いものとして浮かび上がってくる。人魚の女王の名の末尾にムネモシュネという語が置かれていたが、その音を聞くとムネモシュネの娘たちが浮かんでくる。

バイス11話。女は家にひっこんでろ思想の炸裂。弟くんや母にその台詞を言わせるところに悪意がある。その構造が観るものをさくらに同化させ、彼女の決意に同調するエモーションを生むが、それをいちど挫折させるところにおもしろさがある。あのままラストで変身していればきもちのよいカタルシスを得られただろうに、それをしない。そして次回予告で変身した姿と名前を見せる。ストレートにはやらないという作劇への意欲が見える。


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一夜明け、腕の痛みは前回よりもたいしたことがない気がする。夜になる頃にはだいぶおさまっていた。

宮本浩史『映画 プリキュアドリームスターズ!』(2017)。登場するプリキュアが直近の3作品にかぎられており、春映画が「オールスターズ」でなくなったメルクマール的作品。アバン全体がフルCGだったり、プリキュア自身がミラクルライトの説明をするなど、新たな試みがおこなわれていたが、なんといっても低年齢層向けに舵を切った点がこれまでとのおおきなちがいだった。メタ演出の前面化ともいえる、映画館の館内を模した「観客とのかけあいシーン」がたびたび劇中にインサートされ、子供たちとの相互のコミュニケーションが目指されるとともに、戦闘シーンはコミカルで明るいものが志向されており、歴代の映画にあったような恐怖感はずいぶんと脱色させられていた。とくに、キュアホイップと赤狗の最初のバトルシーンは、お互いがゆっくりと歩み寄るカットから幕開けるつくりになっていて、これはこれまでとちがうぞと思わせるものがあった。キャラクターの頬にピンクが差してあるのも、幼い層に向けてのしかけのように思えた。Goプリのシーンでときたまあらわれる画面の四つ角に模様がくるくるする演出は、ウテナだ!とちょっとウケた。

土屋豊『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと! 想い出のミルフィーユ!』(2017)。宮原直樹による、妖精たちにフィーチャーしたフルCG短編『Petit☆ドリームスターズ!レッツ・ラ・クッキン?ショータイム!』付。ハトキャ以来のパリふたたび! 単独映画にもかかわらずまほプリもゲスト参加!などのフックに引っ張られながらながめていると本作も低年齢層に標準を合わせていることがわかるが、前作よりもこちらにわたしが惹かれるのは、その明るさをつくりだす作劇の手腕にある。家賃の取り立てとカラスの大群が襲来するなか、暗闇に踊りながらミルフィーユをつくるジャン=ピエールの滑稽さ。建物がスイーツに変貌するさまを見たプリキュアたちに「建物がお菓子になった!」から「おいしそう!」と台詞をつながせる、とぼけたチャーミングさ。モチーフとなる動物(プリアラはお菓子と動物がそれぞれのプリキュアのモチーフになっている)がチェンジされることで起こる性格変容のばかばかしさ。うさぎモチーフのホイップが亀になってひっくり返っている際の台詞が、「起こしてください」でも「起こしてくれませんか」でもなく「起こしてくれ〜」なのがとてもいい。子供向けアニメでこうした語法をつかうためにはセンスが必要だが、的確な場面選択だと思った。2021年時点でのテレビシリーズ最新作『トロピカル〜ジュ!プリキュア』においてもそうだが、こうした明るいシーンにこそ土屋の才は光る。ギャグとしてのパルフェのおでこアタックが、後半キメのポイントで再登場するなど、わらいの対象だったモチーフをシリアスへと転化させる技も冴えわたっている(観ていて、排気口じゃん!と思った)。プリキュアのちからをつかってお菓子作りをするシーンは、キュアマリンが自室の掃除のためにそのパワーを炸裂させた場面を思いだしておもしろかった。これは∀ガンダムが洗濯をする魅力と同義である。思いも寄らない場面で力能を発揮させること。「世界中をスイーツに変える」という黒幕・クックの目的も、キャラクター造形と同様、明るさを担うキュートさがあってよかった。

夜、焼き鳥(塩・ねぎま)、きくらげ入り酸辣湯風。うまい。

デヴィッド・リンチツイン・ピークス』(1990-1991)1stシーズン6-最終7話の途中まで。6話の展開のラッシュに目を離せなくなる。さまざまな思惑が交差し、死の影が次々に忍び寄る。こうやって観てきて、勝手にわけのわからん話がくりひろげられるのだろうなと思っていた先入観が突きやぶられてきた感がある。筋はきちんとしている。7話でのローラが犯されている場面をふりかえるジャックの口元のドアップがめちゃくちゃキモくてよかった。そのあたりまで観ていったん休止。8話まであると思っていたが、7話でおわりだという。さいごまでがんばって観た『レイズド・バイ・ウルブス』が心底つまらなかったので海外ドラマに抵抗感が生まれていたのだが、本作はたのしんで観れている。