のびすぎた土地

起きて鏡を見たらしっかりと流血していた。髭の深みに忍んでいる、血と膿の塊。

いんすたに不正ログインを試みた形跡があり、さいあくだ!と思った。1回かぎりの試行であることがbotではなくにんげんの仕業という感じがしてイヤ〜な気分である。だれだよ!

ふたりはプリキュアMax Heart13-16話。MHは年内に完走する所存。13話。美墨親子回。Aパート冒頭のプリキュアチーム3人の会話における顔の陰影の細やかさに目を瞠る。タコカフェにて、なぎさが外出間際に「上着を着ていきなさい」となんども言う母親と喧嘩した話がなされる場面だが、その話のもつ「翳り」が画としても展開されていたように思う。上着を着ていかなかったがために風邪を引いたなぎさを心配し、ほのかとひかりがお見舞いに来る場面、クイーンふっかつのための鍵であり、敵のねらいのひとつでもある「クイーンの命」という外からの重圧と、女子中学生としての「九条ひかり」のはざまでアイデンティティがゆらぎそうになるひかりに対して、「ひかりはひかりのままでいい」と言ってくれるなぎさの心づよさも印象的。浄くうつくしきプリキュア論理である。親子がぶじ和解し、カメラは天にパンして空を映す、というおなじみのおわりかたをすると思いきや、その後(「コーンを買ってきて」とおつかいを頼まれていながら「ポップコーン」を買ってくるというボケを見せていた)なぎさパパが「ほんとはあるんだよね」とコーンの缶詰をカメラ(視聴者)に向かって見せておわらせるたたみかたもおもしろいと思った。

14話。藤P先輩回。なぎさの藤P先輩に対する想いのあらわれを目にしたひかりは、それがいったい何なのかつかめないでいるが、そこにハーティエルがあらわれ、ひとを好きになるきもちのことを、「(どんな人でも)心の奥にもっている純粋で美しいもの」と教え諭す場面が印象的。プリキュアはほんとうにいいことを言ってくれる。ブラックの呼びかけに対するホワイトの「う゛んっ!」というちからづよい頷きがいい。

15話。ひかりにはじめての友達ができる回。なぎさとほのかにそれぞれあこがれているという、ひかりのふたりの同級生たちがとにかくかわいらしい。志穂的な3回くりかえし話法や、ちょいと背伸びをしてみせたなぎほの風味の語り口などがありつつも、3人ででかけたフリマで見かけた「ヤン様(ヨン様)」グッズや、「ビラッド・プット(ブラッド・ピット)」グッズに目を輝かせる子供らしさがある(「あこがれ」の連接)。それぞれの仲を深めるきっかけとなるバスケシーンの躍動感あるアクションも見どころで、おそらく山田起生が担当している。今回の「壁」としてあらわれる男子高校生チームとのたたかいのなかで、「九条さん」がいつの間にか「ひかり」呼びになっていることの感動。さらには、ザケンナーが登場し、同級生たちも危機に晒される場面では、これまでポルンの呼びかけによって変身してきたひかりが、はじめて自分の意志で変身するという流れまで設けられている。バトルシーンの舌戦においては、ルミナスは同級生を「彼女ら」と呼び、多少の距離をそこに見ることができるのだが、本編ラストではひかりが「奈緒」「美羽」(声は水沢史絵! つまりは将来のキュアマリン/来海えりかである)と下の名前を呼んでいて、われわれの涙を誘うのであった(それを耳にしたなぎさとほのかが顔を見合わせほほえむのもいい! 無印8話の時間がここにはかさねられている)。演出には西尾大介の名があり、ウム!と納得するのだった。


▼無印8話の感想
seimeikatsudou.hatenablog.com


16話。占い/中間テスト回。じゃんけんで出撃順を決める敵幹部のお茶目さ。ハーティエルがなぎさやほのかなどの心に感応して集まってくるという作劇にあらためて心をうごかされる(今回で言えば、勉学に励むほのかに惹きつけられて「インテリジェン」という名のハーティエルが登場する)。MHのなかではハーティエルをあつめることが長期的な目的として物語のなかに配されているわけだが、それらが次々に登場してくる理由づけとして最適な構造だと思う。

夜、ねぎだれ鶏、おでん(惣菜)。うまい。



死刑!


ワークワーク。学びがあるなあとはじめてやる作業をすすめながら思う。ワークを引き受けるたびに「新しい井戸を掘る」と前職の上司は言っていたが、それが身に染みてよくわかる。掘った井戸の数が、自身が用いることのできるひきだしの数である。

ニャンの片割れは寝る間際の隠れ鬼が大好きなので捕獲するのに苦労する。ようやくキャッチして部屋に連れていったら、着地とともに目にも止まらぬ速さで反転ターンをかまし、再度闇のなかに消えていくのだった。おれはあきらめ、大人しくだっこされるもう一匹とともにねむりに就く。