kawaii in tha ( )

妹からすすめられた『日本三國』、数ページ読んで『覇記』を思いだすなと思った。文字が多いわりにそれが入ってこない感じがあり、読みにくい。ハンターハンターを友人から借りてきているのをせんじつ目撃しているので、そっちを読みたい。

夜、カレー。母が土産物として買ってきた漬物があまりにカレーに合いそうだと妹と盛り上がったので、数年ぶりにルーでカレーをつくる。ジャワとゴールデン(ほんとうはZEPPINのほうがいい)。豚、玉ねぎ、トマト缶、にんにく、生姜、カイエンペパー。茄子とピーマンは素揚げにしてトッピング。うまい。しかし赤缶ベースで自分でつくったカレーのほうが好みだと思った。むかしはジャワ信者だったのに(べつに何の思い入れもないゴールデンを足した所為か?)!


▼ルーカレーは多分このときぶり、ブログを書いているとこういうのがわかっていい
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YOASOBIがいいな、とさいきん思っているのだが、Apple MusicのEssentialsプレイリストを聴いていると「似た展開」を感じる瞬間が多くあり、その自身の認識力に落胆したのだった。「どれも同じじゃん」(とまでは思わないが)って老人の言葉じゃないか。単に聴きこみが足りないだけか。なんて書きながら聴きすすめていたらちゃんとバリエーションを感知でき、曲順の問題だったことがわかる。同じく水星の魔女経由でいいなと思ったアイナ・ジ・エンドはアルバムの曲は総じてつまらなくて「なんでだよ!」となった。

ワーク。ほぼ完成の段階。時間をかけて細部を詰めていく。さいきんの進行ではこういう時間のつかいかたができていなかった気がする。スケジュールに余裕があるわけではないのだが、原稿が上がってこないがためにこのようなブラッシュアップの過程を通過することができている。

祖母の介護の関係でまいにちさいてい2回の来客があるのでワークの集中が切れるのが地味につらい。

夜、スクランブルエッグかつぶしマヨ和え、豚と鶏とピーマン玉ねぎの味噌ヨーグルト炒め、漬物。うまい。母が買ってきた京都土産の漬物が大量にあり、たのしい。今日はきゅうりとかぼちゃ。

抱えているワークのうち、ひとつがしあがる。もう片方にとりかかる前に休息がほしい。もしくはチャリをかっ飛ばしたい。

せんじつ晴れた日に靴を洗ったのだが乾ききらず、生乾きで雑菌が湧いている気がぷんぷんするので再洗濯したいのに雨続きでどうにもならない。むろん、チャリにも乗れない。



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ワークの区切りがついたのでサリンジャーナイン・ストーリーズ』のつづき。「笑い男」を読む。語り手が9歳の頃の自分を回顧しながら、その頃「団長」と呼んで慕っていた年長のスクールバスの運転手がよく語ってくれた「笑い男」という物語を、この小説でもって語りなおす本作。そのさなかに、同じ学校に通う生徒たちであろう「団員」たちとの草野球の模様や、団長の恋人の登場と退場が挟まれ、げんじつとフィクションが、うねうねと絡む二匹の蛇のようにひびきあう。わたしが付箋を貼ったのは以下の2箇所。

私がこれまでに出会った女性で、一見してこれは文句なしに絶世の美人だと思った例は、すぐ思い浮ぶところで三人しかいない。一人は、一九三六年だったろうか、ジョーンズ・ビーチでオレンジ色のビーチパラソルを立てようと苦労していた黒い水着の痩せた女。二人目は一九三九年、カリブ海の遊覧船で海豚にタバコのライターを放った女。そして三人目は、この団長のガール・フレンド、メアリ・ハドソンであった。

語り手がいつの時点でこの話を語っているのか、という情報を読者に与えつつも、いかにも気取った感じの「海外文学」がやりそうなレトリックによって団長の彼女の美貌を伝えるシーン。一人目は色によって記憶され、二人目は動作によって記憶され、三人目はその名によって記憶されているというバリエーションもおもしろい。そこには語り手とそれぞれの女たちとの距離もあらわれている。

その後も彼女は、打席に入るたびに出塁した。どういうものか、彼女は一塁が気に入らないらしい。一塁に止めておこうとしても、それは出来ない相談であった。少なくとも三度は二塁に盗塁した。

メアリ・ハドソンが高打率バッターであることをもったいぶった言い回しによって描写するシーン。一歩まちがえれば気障りな文章になってしまう語り口だと思われるが、それぞれがみじかい一文によって刻まれているのもあって、読んでいてたのしくなる。「少なくとも〜」の文がでてくるまではなんど打席に立っても2塁打以上のヒットを打ちまくっているというふうに読んでいたのだが、そうではないということがその文の登場によってわからせられた。