まんにゃく

深夜、早めに就寝してきもちよく夢を見ているとゴミをだせとたたき起こされ、5つのゴミ袋(多いな!と声がでた)を両手にたずさえ渋々外へでる。顔、というか髭(毛は立派な感覚器官である、ニャンの髭を見よ)を撫でるなまぬるい風はとうてい11月のものとは思えず、風のつよさと雨で濡れた路面も相まって夏の台風一過の感覚を身体にふるいおこさせた。

いまだにおぼえていること。中学時代、卒業アルバムの編集委員に選出されたわたしは、もうひとりの委員(ほかのクラスの委員もいたが、彼女たちもわたしも基本的に自分の属しているクラスの写真を選ぶ)とそれぞれクラスの写真を選定したのだが、しあがったものにはわたしの選んだ写真はいちまいも掲載されておらず、もうひとりの独断のみが誌面に反映されていたこと。クラスのなかで載っている写真が少ないひと(たとえばそれはわたし)のぶんを意識的に増やす努力はわたししかしていなかったので完成したアルバムは偏りのあるものとなり、「写真を選ぶ」とはいま自分がついている職においてもかなり重要な位置を占めているワークプロセスなので、そうしたものが蔑ろにされてしまった嫌な記憶として、ずっとあたまのなかにこびりついている。

このような経験ばかりが自身のうちに重石のように居座っている。暗い人生だ。

風呂上がり、ニャンが膝に乗ってきて、やけにわたしの太ももを舐めているなと思っているととつぜんただならぬ臭気が鼻腔を襲い、太ももをティッシュで拭ってみるとくさい! これが肛門腺液か!と衝撃を受けるのだった。どうやら甘えの限界値を突破したときなどに放出するとのこと。もう一匹が膝の上にやってきたときも太ももをペロリペロリしていた。

夜、白菜の味噌汁、ほうれん草のおひたし2種(鯛だし塩+ごま油/醤油+かつぶし)、厚揚げと豚ロースの甘酢炒め長ねぎかけ。うまい。炒め物のにんにくと、肉にまぶした小麦粉がいいしごとをしていた。

ピロウズベスト10のしぼりこみ。トップ5をのぞいて、30→20→14まで選りすぐることに成功する。ここからが難関である。また、ストレンジカメレオンやスケアクロウ、ブルースドライブモンスターなんかがここまでですでに振り落とされているのに自分でもびっくりする。はっきり言って「マジでいい」曲たちである。タイミングが変わればベスト10入りしてもおかしくないぜ、ほんとによ!という感じ。



これも2023年9月


「メールを打つ」がその日のタスクに存在するだけですべての予定が崩壊するほどにメールの文面を考えるのが苦手である。その悩みを検索窓にぶちこむと、「文章を書くことが苦手」に変換され、いや、文章を書くこと自体は好きなんだが、となる(そもそもこちとら文を扱うワークに携わっている、文を書くのが苦手だったらブログがこんなにつづいているわけがない!)。そういうにんげん、けっこういるのではないか。ウンウン唸りながらなんとか送信ボタンを押すまでこぎつける。

読みかえすと文がおわっている箇所を見つけ落胆する。

たまたま行き着いたブログに掲載してあったルースターズの『DIS.』、ジャケがむちゃくちゃかっけえなと思っていたらちょうど先日サブスクで解禁されたらしく、聴く。モッズのことを思いだしたりする(だからモッズもひさびさに聴いたが、いい、幼少期に聴いていたバンドには歳をかさねたあとでも馴染むことができる)。方向性はぜんぜんちがう気がするが、どことなくコクトーツインズみもあったりする。最後の曲が格別によかった。

ラジオ。苦し紛れのトピック3つでのぞんだが意外と時間がトントンでへえと思った。話題のなかによかった作品がないと、話にグルーヴが生まれている感じがなく、やっていてちょっとつらいかもと思った。

試されの思いで。ある演劇の公演に託児回はあるのかと問われ、ありますよ!と答えた折、子供の声ってエキサイティンですよね!のきもちで話を聞いているとどうやら「子供の声はうるさい!」方面からの質問だったようで、迂闊に内面を吐露すると要らぬ対立軸が生まれてしまうところだった。このような要らぬ対立軸の数が、ひととひととを遠ざけるのだろうか?

同人誌即売会に3回参加して、3回ともスペースへの来訪者が0だったひとの話を読む。売上ではなく(0部もかなしいが!)、来訪者が0である。メンタルが強靭すぎるだろ! 文学フリマビッグサイトに移行する報を数日前に読んだが、イベントがでかくなるにつれてそんな事態の起こる可能性は上がっていくのではないか。


▼そんな話に対するカレー沢薫の回答、おもしろすぎるだろ、、
www.pixivision.net


夜、ぎょにそとチーズと玉ねぎの醤油マヨ炒め、白菜とメンマのサンラータン風スープ。うまい。味見だけして外出。