はみだし尾ちゃん

暑い。ねぼけまなこは36度という信じられない数値を映し、ふたたびまぶたによってとざされた。

夜、豚きのこ豆腐新玉の炒め煮。うまい。

どこも権力者のふるまいは似たようなものだと感じさせるやりとりを目にし、暗澹たる気分になる。煙に巻くための迂遠をおれは拒絶する(一方で、そのように断ずるわたしの「短絡」に対しても疑義を突きつけておく)。何よりもまして日々の怒りをきちんと形象化するひつようがある。そうした感情によってかつて書かれた詩の言葉に自身がはげまされる。そういう経験が視力を鍛え、舌力を練磨する。

せっかく書いた原稿をPC⇄スマホの往還運動のさなかでデリートしてしまうところだった。あぶない。混乱を防ぐために最新版以外は消す、をやっていたらどのデバイスにおいてもぜんぶゴミ箱行きになってしまっていたのだった。はやいところ書きおえてでかい山に集中したい。夜中までウンウンうなり、全体の7割ぐらいまでしあがってくる。PCからスマホに移るだけでさらに1.5割ぶん書きすすむ。何で書くかはだいじな問題だ。

すこしだけ開いていた窓を器用にスライドさせ、網戸との狭っこい隙間にニャンが侵入していて肝が冷えた。爪をひっかけてちからづよくひけば網戸はいともたやすくずらされてしまうだろう。夏場はこわい。

夕方までに第1稿が完成する。ここまでくればいちにち寝かせてフィニッシュである。

夜、トマトと新たまのコンソメスープ、バター豆乳入りスクランブルエッグマヨ和え、ほか惣菜。つくって寝る。

カレーも文章も寝かせるとちゃんとよくなる。何箇所かに手を入れ、ぶじ脱稿する。

夜、筍しめじ新たまの山椒ヨーグルトキーマカレー。うまい。



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ちほちほ『みやこまちクロニクル』最新31話、冒頭のみひらきを目にしたとき、この漫画はもしや父の死によって幕引きするのか?という不穏な予感が生じ、頁をスクロールしているうちにその兆しがきょうれつに発露する展開があらわれて思わず息を呑む。モノローグの文字のでかさ。そこからいちどは安堵する流れがあるのだが、嵐のあとの静けさが新たな不穏にスムーズに変化していくさまによって「つづく」と締められるその構成に唸った。たしかな恐怖の演出力。そんな漫画ではないのに、というギャップも有効に作用している。


▼単行本は依然積んだまま、トーチで全話読んではいる!
to-ti.in


スロヴァキアのアニメーション作家Viktor Kubalをしる。めちゃくちゃいい。あばれんぼうガールの表象、大好き!

▼あとでちゃんと観る
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今月最大のワークの山に登りはじめる。空いた時間にやれるところからちまちまやってはいたが、とにかく細かい作業が多くてたいへんである。しかも複数の思考(たとえば、デザインと執筆はべつべつにとりかかったほうがいいがその両方+べつの作業a,b,c……と同時に相対するようなマインド)が必要な山であり、登りはじめたばかりだというのにひいひい言っている。

そんな登山のさなか、特定のファイルを配置すると保存もundoもできなくなるバグに遭遇し、おわる。保存せずに終了すればすすめた作業がおじゃんになるので、新規ドキュメントを作成し、そこに進行させたデータを避難させるのだが、そうすると移動先のファイルも保存できなくなる始末(おどろくべきことに、いったん移動させてしまうと移動したオブジェクトを消しても保存コマンドが作用しなくなる)。詰みである。作業の巻き戻りほどやる気がなくなる事態はない。死んでほしい。スクショを撮り、それを見ながら手作業で復元する。撮っていない部分までしっかりと巻き戻っている。ばからしい。死んでほしい。いらだちはミスのもとなので早めに切り上げて寝る。

ひろプリ16話。エルたろう回。とにかくエルたろう一座のかわいさ。それに尽きる。人形劇をはじめる前の不穏な曇り空カットのインサート、やる気パワーカムバック的ギミックのミラーパッドの運用、バッタモンダーのギャグ方面に尖った二面性などもたのしんだ。エルちゃんからのそれぞれへの名前呼びによって、人形劇をおこなうことでエルちゃんを元気づけようとしたプリキュアチームが逆にパワーをもらうというはげましの反転が起きるが、そのしかけがでてくるのは「なぜ?」と思ってしまった。むすびつきがよくわからない。何を観のがしてしまったのか、教えてください。EDキュアはウィング。