ひとりだけまだつづいていると思っていたけれど(すべてがおわったあとだった)

やってもおわらないほうの半分は決着がつき、もう半分をどうするかでいちにち苦闘する。がんばったおかげでだいたいおわりが見えてくる。

夜、わかめとあぶらげの味噌汁、鶏胸と大根と椎茸のあわびオイスターソース炒め煮。うまい。

見えたおわりを再構築。ブラッシュアップ。完成。めでたい。

夜、豆腐の味噌汁、豚舞茸玉ねぎ炒め。うまい。炒めはごまをこれでもかと投入した。

ねむる前にオウガの新譜情報が目と耳に入る。4曲入りEP。だいぶよさそう。1→2の流れるような構成はライヴで聴いたらぜったいにブチ上がるし、4曲目のドラムの手数の多さは近年の楽曲には見られなかった速度感があり、めちゃくちゃたのしみである。ライヴ行きたすぎる。

夜、オイルサーディンと椎茸とキャベツのアヒージョ。生姜のせ冷奴。うまい。

『鉄道小説』をひらく。冒頭の乗代作を10頁ほど読む。『十七八より』から顕著だったが、家族の関係のありかた、というかそれにともなうムードの描きかたがマジですごいと思う。どういう動作になにがあらわれているのか、の解像度がすごすぎる。

31歳になる。ティーンの頃に抱いた未来のすがたとはあまりにもかけ離れた存在になっている気がするが、そのことに対して「人生そんなものだろう」という微温的メンタリティになっていることのほうがやばいのでは?と思う。「1、2、3、4、ナニクソチクショウ」と必死の形相をする力みが足りていない。このままぼんやり沈んでいくイメージしかない。ハイブリッドレインボウ、リキッドレインボウ。

昼ごろまで猫と布団におさまっていると妹がやってき、好きだったハンバーガー屋ががなくなるからいっしょに行かないかとの誘いがあり、でかける。店にはわたしたちしか客がおらず、食前には3年前に期限の切れているマスタードをご自由にどうぞとサーブされたが、料理の味はよかった。店内には店主の妻であろう店員とその赤子がおり、やがておじいちゃんおばあちゃんまでやってきてたのしげに孫をあやしていた。平和を感じた。誕生日ということで代金は妹に奢ってもらった。ありがたい。わたしには甲斐性がない。書店にも寄り、帰宅する。

夜、豚肉厚揚げ玉ねぎの甘辛煮。うまい。



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谷口悟朗ONE PIECE FILM RED』(2022)。トロプリ映画(+春のカーニバル)やん!となった(そんな評をどこかで読んだ記憶もおわりぎわになって思いだされた)。シャンクス-ウタの「家族関係」がひとつの鍵となっているわけだが、そこにヤソップ-ウソップという親子、あるいはカタクリ-ブリュレという兄妹の関係性を併置させる点がグッときた。と言いつつ、(一応単行本で追ってはいるのだが)ワンピースの熱心なファンというわけではないので、そこまで作品に入りこむことはできなかった。シャンクスが表情ひとつ変えぬまま市民たちに殴られているシーンがウケた。プリキュアファンとしてはハピチャの佐藤雅将がキャラデザをやっており、原画にフレッシュの香川久がいる点がアツかった。ほかにもいるのかもしれないが、ぼんやりクレジットを見ていてわかったのはそのふたりだけだった。

夜、キャベツ入りハンバーグ。豚ひき肉、食パン、豆乳、千切りキャベツ。ナツメグクローブ、シナモン、塩胡椒。トマト缶、醤油、ウスターソース、砂糖、赤ワイン。うまい。いつにも増してよく捏ねた甲斐があってか、つよい弾力のある肉肉しい仕上がり。

〆切の山を越えてあらゆるモチベーションが減退している。やらねばならぬことはあるのだが、一向にやらねばならぬきもちにならない。ポケモンもやりてーと思いつつ、もうしばらく起動していない。シーズンが変わってからいちどもランクマに潜っていない。それでも夜中になって多少やる気が湧きはじめ、外圧的な〆切はないが自発的〆切が存在する原稿に着手する。襲いかかる猫たちを振り払いながら、第1稿がだいたい書き上がる。

起き、昨晩書き上げたものの書きなおし。あとひと晩寝かせればなんとかなりそう。

夜、豆腐の味噌汁、焼き餃子、焼きそば。うまい。餃子は冷凍品。焼きそばは既製品。

原稿仕上げる。モチベはおわっている。

夜、ひき肉豆腐ほうれん草のトマト豆板醤豆豉醤炒め。うまい。

タイトルとおおまかなコンセプトだけは決まっている個展のDMをつくりはじめる。会期はまだまだ先なのだからいまやらなくていいのだが、なぜだか後回しでいいものばかりを優先して手をつけてしまう。悪癖だ。とはいえ、いい感じに判型と文字面のデザインがかたまっていく。先の負担を削れるのはいいことだ。まだ構想すら生まれていない掲載されるであろう展示予定の作品も、判型が決まったのでそこをとっかかりにして考えることができる。「なんとかなりそう」のマインドを頭上にかかげておくこと。