爪のかたちを舌先で探る日

ポケモンの更新が発表され(ネトゲやソシャゲでは当たり前であるが、事後的にアップデートされるコンシューマゲームをプレイするのはもしかすると生まれてはじめてかもしれない、携帯用含む家庭用ゲームをプレイすること自体が10年以上ぶりなのであった)、新たなポケモンが追加されたようなのだが、それと同時にテラピース節約術がつかえなくなってしまったようでだいぶモチベーションがおちる。今作では戦闘中にポケモンのタイプを変更できる「テラスタル」というギミックがあり、それが目玉のひとつとなっているのだが、任意のタイプにするためには前述のテラピースというアイテムが50個必要(みずタイプにするためにはみずテラピース50個が必要で、使用するたびに消える、あつめるためにはみずテラスタイプのポケモンを倒す必要があるが、1匹あたり2-6個しか得られず、それどころか自分のマップにみずテラスタイプのポケモンが1匹も存在しない日もある、自由にテラスタイプを変更するためにはこれを全18タイプ分あつめなくてはならない)で、ランクマッチに潜るためにはほぼ必須のこのプロセスがたいへんにめんどうだというのが衆目の一致するところだった。そんななか、テラピースを使用したポケモンたちをレンタルパーティに登録し、レポートをせずに電源を切ることでテラピースを消費せずにタイプ変更したパーティを使用できるという抜け道がこれまで用意されていたのだが、それがとうとうつかえなくなってしまったという次第である。頼むから救済してくれ!

ニャンの抜糸。ぶじ服が脱げる。よかったねとなでる。

〆切の山をひとつ踏破する。ふたつめ、みっつめはほぼ同じタイミングの山なのですすめる順序が問われている。かたほうはやればおわるしごと、かたほうはやってもおわらないしごと。後者のひらめきがいつ、どのようにして訪れるのか、、未来のわたし、つまりは過去のわたしの総体に期待である。

夜、豚キムチ、卵ワカメスープ、エビしゅうまい。焼売は調理済みのもの。うまい。

ポケモンマスターボール級にいけたはいいが、6桁フィニッシュ。瞬間最高位は40000位台。道はけわしい。

昼、ひき肉大根しめじの炒め煮。妹作。うまい。

夜、チーズ納豆オムレツ。うまい。

やればおわるほうにあらかたけりをつける。やってもおわらないほうもすすめる方向性を狭めていく。

夜、カレー。豚バラ、玉ねぎ、ほうれん草、トマト缶、ヨーグルト。赤缶、クローブフェンネル、クミン、ナツメグ、シナモン、ターメリック。うまい。ヨーグルトを800gも投入したので酸味がずいぶんあり、それが食欲を増進させる。

ニャンが容器をたおして床にばら撒いた爪楊枝を発見したはいいがそれを自分で拾わずにわざわざわたしを呼びつけて掃除させる父親。猫が出入りできるように開けていたドアを「(開けっぱなしは)寒い」と自分で閉めずに文句を言う父親。もはやふしぎな生き物である。資料を取りに自室にもどった際、ドアの過程でしめだされたニャンのかたわれが1匹さびしくわたしのベッドの上にたたずんでいるのを目撃し、そばに寄ってきた彼に対して、わたしはやさしく抱きしめることで応答した。



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ひろプリ5話。さいしょのパワーアップ回。よろこび表現としてその場でくるくると回りまくるましろんの回転力に、ふざけ演出家である土田ぢからを感じた。スカイとプリズムが言い争いをしている場面の横スクロール演出は、ミラクルユニバースだ!とテンションが上がった。今回の演出・絵コンテを務める土田豊は、ミラクルユニバースの監督である貝澤幸男の弟子筋にあたる、とどこかで読んだ記憶があるので、さもありなんというきもちになる。ドンブラザーズみのあるおでんの屋台にカバトンがナチュラルに客として座っているシーンもよかったが、電車ランボーグ生成後にちいちゃな車掌帽を被るカットがあって、その茶目っ気がすばらしかった。そうしたコメディチックな場面だけでなく、アバンでソラが見る悪夢(顔の上に描きこまれた、プリズムとソラを引き裂く格子のかげ!)のこわさや、横断歩道やビルの「あいだ」を用いた「距離」の演出といったシリアスなシーンもひじょうに冴え渡っており、それらの「分離」の描写が、初代プリキュアの絶対的象徴である「手つなぎ」に決着する流れがあざやかだった。じっさい、新たなキメ技で手をつなぐ際のSEは初代と同じ「ギュウッ」で、往年のプリキュアファンはそこで目頭を熱くさせるわけである。オチとしてソラの手帳に描かれた「ふたりはプリキュア」というすべてのはじまりの9文字が、潤んだ視界を決壊させるわけである。EDのゲストはキュアサマー。土田豊はトロプリのSDでもあった。

上堀内佳寿也『王様戦隊キングオージャー』(2023)1話。2話までは観るがたぶん継続はしないだろうなという作風。わたしは戦隊モノが好きなのではなく、ドンブラザーズが好きだったということがよくわかる(途中から観はじめたゼンカイジャーもたのしんで観ていた気もするが、、)。映像作品における仰々しいファンタジーもの、は自身の守備範囲外なのだと思った。