かけあしするまでもない距離を埋められないまま生きてきたよ

地上波特別編終版『〜オールスターズメモリーズ』part3。ぶつ切りで映画を観るのはよくないなとあらためて思った。いきなりクライマックス!では感情が想像以上についていかなかった。とはいえプリキュア映画史における最高傑作であることはまちがいないと思わせる応援/バトルシーンだった。

仮面ライダーバイス29話。本作前半部の総集編回。ヒロミにフィーチャーしたサブタイとは裏腹に、記憶を喪失した彼にビデオレターを送る体でこれまでの流れを順を追ってまとめつつ、撮影→編集といったメタ的な要素もとりこんだコミカルな回だった。次回はまた飛び道具的な声優回ということでたのしみ。バイスの声を務める木村昴を登場させる企みがよい。

ドンブラザーズ5話。変身前の5人が一堂に会するも、まだお互いの素性をしらせないのがいい。ゆーちゅーぶに番外編として名乗りシーンがあっぷされていたが、そこでは5人がより仲のよいかたちで登場していたのもおもしろかった。いまっぽさがある。

00の5話とガサラキの4話も観る。前者は悲惨な話をやってたんだなと思い、後者はopedを聴くたびに10代の精神が召喚されると思った。精神というよりも、気分? おそらく浪人時代に観ていたはずで、そのときのムードが音楽によって呼び起こされるのである。

夜、ベーコンちくわ入りスクランブルエッグ、レタスときゅうりのサラダ。うまい。

ferri-chrome「Dazzling Azure」を聴き、アートスクール直系だ!とうれしいきもちになる。

アスガー・ファルハディの盗作報道、ショックを受ける。しかも相手が「女性」の「教え子」としり、おまえ、、となる。これまで自らの作品で描いてきた抑圧の構造とはなんだったのか……。

重い腰を上げてやらなくてはいけない雑務をはじめる。先月末におわらすぞと意気込んでいたものの、手つかずのままいまに至ったものである。4時間ほどかけておそらく全体の4割くらいが片づく。つまりあと6時間もあればおわる?

朝、タバスコ塩焼きそばを食らい、夕飯用に大根の味噌汁と豚舞茸玉ねぎのハニマス醤油炒めをつくってねむる。調子に乗ってかけすぎたタバスコが胃と口を痛める。



488


同人会議。ハリウッド脚本術と悪役令嬢の話がおもしろかった。異世界転生ものを読まないので、その流行をはじめてしった。しらべると10年代中期からの潮流のよう。思いかえすとたしかに「悪役令嬢もの」としてくくってよいのだろう広告がわたしの端末にも表示されていた。ひとの欲望のおもしろさに触れる感もあった。デパプリではじめてプリキュアを本格的に観はじめたOが、オールスターズメモリーズをよくわからなかったと評するのはさもありなんと思った。メドレーシーンで延々としらないプリキュアたちがでてくることを想像するとわらえる。

イヤホンが片耳断線する。2日ばかり経ち、もう片方もイカれはじめる。プラグのあたりを押すことで音が聞こえたり聞こえなくなったりする。末喜である。会議でOが無線イヤホンをすすめてくれた。Bluetoothが切れるのがこわいのだよな。

タルコフスキーの『映像のポエジア』がちくま学芸文庫から復刊するらしい、との報を見かける。2020年の11月時点で「近刊」とのことだが、はたして。丹生谷貴志の『光の国』といい、佐々木敦の『パロール・ポエティーク』といい、でるでるいわれてでない本をこれまでいくつも見てきているので、このワクワクに素直に身を乗りだしてよいのかどうか。本書は学生時代におおきな影響を受けた本のひとつで、松本俊夫の著作群とともにわたしと映画観の大部分をかたちづくっている。

グレンラガンの配信が終了しなかった。ありがたい。

野田サトルゴールデンカムイ』を前回の無料公開で読みすすめたところから最新話まで読む。おもちろい。全滅エンドという言葉が浮かんでくるほどの死屍累々ぶりに、ダンバインを思いだしたりする。ああいう壮絶さを自分も自作のなかでくりひろげてみたいと思う。

雑務が完了する。先に触れたとおり、6時間くらいかかっておわる。ここ2ヶ月ほど自身の心に重くのしかかっていたものだったので、解放感に伴って酒だ!というきもちがにわかにふくらむが、からだは飲みたくないと拒絶していて、著しいメタモルフォーゼを感じる。ひとりで飲むことなんて、もはや今後の人生においていっさいないのでは?とさえ思ってしまうほどに身体が変貌している。

鬱期に陥ってからブログの執筆速度が落ち(なぜなら何もしておらず書くことがないから)、執筆/更新のあいだのズレが10日ほど短縮された。それでもまだ半月以上のギャップがあり、この遅さがある種のセーフティネットになっているとも思った。

菊地信義の死。かなりショックを受ける。中上健次の死に対して文学の終焉ということがよくいわれるわけだが、そのくらいおおきな喪失を感じる。まごうことなく、装幀界における巨人だった。