もう二度と修復されることのない家

冬号の文藝をパラパラ読む。90年代生まれ作家のアンケートのページと、TVODの対話、それから乗代雄介による木下古栗『サピエンス前戯』の書評。対話を読んでいて『コンビニ人間』が読みたくなったので段ボールの山から発掘する。宇佐見りん『推し、燃ゆ』も中途で放りだしているので読みすすめようと思う。朝、昨日ののこりとトースト2枚。

各部屋についた換気口のフィルター掃除。ウタマロ石鹸をつけて水のなかでぎゅうぎゅう絞ると、灰黒の液があふれだした。夕食の準備をおえたのち、妹の書類をだしに郵便局にでかける。自転車に乗った中学生の集団とすれちがい、そう、田舎はチャリが基本ツールなのだよなとなつかしいきもちになる。風がつよい。

夜、カオマンガイとポテトチーズボールのプレート。長ねぎ、ナンプラーオイスターソース、黒酢、砂糖、胡桃でつくったタレが上出来。パクチーをもりもりきざむも、妹も父も苦手のようで手をつけない。そのぶんを盛ってくれといった母親もひとくち齧って顔をしかめていた。冷蔵庫にまだ1把あまっている。

タレやドレッシングをつくるのはたのしい。ここの冷蔵庫はつかいもしないドレッシング類がずらと並んでいて嫌気がさすので、どんどん削減して素材になるものを増やしていきたい。わたしのいるあいだは、基本的にわたししか食事をつくらないのだから、わたしのつかいやすいようにカスタマイズする。


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プレートがでかすぎてバランスがわるい


『デザインの種』を探すために積み上がった段ボールをあけまくるが見つからない。どの列のどの段に何が入っているかを紙に書き取りながらだいたいの箱をあけてみるがでてこない。2周目になって、これまで手をつけていなかった「CD」と書かれたものの封をやぶると、チョン・イヒョンの『優しい暴力の時代』といっしょにお目当てのものが目に飛びこんでくる。何がCDだよ、過去のおれよ!