ていのよいひとの手をにぎる手

Tさん宅でポストパンク/インディーロック飲み会。ポストパンクの色は薄めで、酒を飲みながらそれぞれが好きな音楽をひたすらかけまくる至福の一夜。ダイアログの経験に裏づけられた、ホストでない気楽さを満喫する向きもあった。おひらきになり、深夜1時過ぎの人気のない世田谷の住宅街を、男女3人で歩いていく感じがめちゃくちゃいいなと思いながら帰宅。さっそくTさんがプレイリストをあげてくれていてありがたい。わたしも帰郷したらスピッツ・ナイトのまとめをヴィジュアル化してあっぷする。

朝、クラッカー、ピクルス、いぶりがっこタルタル。パッとかっこんで、本日公開のディアオ・イーナン『鵞鳥湖の夜』、グザヴィエ・ドラン『マティアス&マキシム』を有楽町のヒュートラで立て続けに鑑賞し、新・文芸坐でアレハンドロ・ファデル『マーダー・ミー・モンスター』も観る。東京滞在さいごの〆として予定をつめこみウィークエンド。明日ももりもりの予定。明後日はさすがに搬出前日なので1本しか観にゆけなさそうだが、、未来の自分に期待しすぎて荷造りがおわっていないのよな、キッチンなど未だに手つかずのままである。まあどうにかなるだろう、これまでの人生もどうにかなってきたので、、

ユニクロユニクロユーのコレクションをながめたり、ジュンク堂のデザイン棚を冷やかしたりもし、夕飯ははやし田でラーメンを食べる。家に着いて昨日のインディー会であまったワッフルを齧ると食欲にスイッチが入り、トマトジュース、タルタルクラッカー、キムチも食べる。燃えるゴミをまとめる。

もちかえってきたフライヤーをながめ、観たい映画が来月以降ももりもりあってちくしょうというきもちになる。心残りが多すぎる。わたしが退去日を今月末にしたのは『鵞鳥湖〜』と『マティアス〜』を観てから帰りたかったからなのだが、どちらも期待しすぎてしまったなあという観後感。わたしはもっといびつな映画が好きなのかもなと思い、おおきくハズす予感をもちながらも、ダブルM(Matthias&Maxime)からトリプルM(Murder Me, Monster)へとMをいっこ増やした次第である。そのボールはカクカクカクと奇妙な球筋を描きながらも、しっかりストライクゾーンへと吸いこまれていった。


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時間があればもっと書こうと思っていたのだが、引越作業にかかりきりで腰を据えて書く時間を設けられなかったので、それぞれ観おえた直後のみじかいメモだけ置いておく、

鵞鳥湖の夜、肩透かしの感がある。画で引っ張るならもっとやりようがあったのでは。カッコいいところはめちゃくちゃカッコいいけれども。

マティアス&マキシム、長さを感じる。きもちをつたえにくいわもどかしさはわかるけれど、、という。前作のほうが好き。

マーダー・ミー・モンスター、とんでもない映画を観たなというよろこびがあった。こういうわけのわからなさは大好物。主人公の顔と声がいい。相棒(?)の無口な女もいい。映画における一見よくわからないカット(トラックの荷台、あるいはそのまわりに集う口を隠した女たち、亡霊バイク……)をそのまま提示できるつよさをうらやましく思うし、こういうことがやりたい。

朝、豚とピーマンのペンネ。ゴミ出しチャレンジ成功。小雨のなか、イメフォフェスへ向かう。