さまざまに浮かぶ死体に並ぶ、水はよく冷え、玉のように皮膚のうえにまとわりつく

人生は誤解のつみかさねである。たがいの思いこみが、あうはずの、あるいはあわないはずのピースを合致させたりさせなかったりする。そのずれの距離を埋めるのは想像力だ。

アルコールがまわってむにゃむにゃになり、いちにじかん寝たのち、たらみの白桃ゼリーを食べる。もうひと月ぐらい冷蔵庫で出番を待っていたのではなかろうか。べりうまし、、

畳のうえのいくつものブックタワーが崩壊してできた山を整理していたら蜘蛛の一家とご対面した。蜘蛛も本も好きなわたしは本を汚さず、蜘蛛を殺さず対応しようとするが、生きものはわたしの思うようにはうごいてくれないので頁のあいだにはさまって死ぬものもでた。体液が頁にべったりとはりつく。南無。

やさしい音楽だけをのこしてシャッフル再生。しいたけ占いの2020年下半期のものを読み、そう、そうなんだよとめちゃくちゃうなずきまくる。占いのたぐいは基本的に信じていないけれど、読むのは好き。


f:id:seimeikatsudou:20200628131018p:plain


また5時ちかくまで起きていてしまい、計画がくずれる。ぶり漬けをチーズとオリーブもだして、カナッペにして朝食。またちんたらしつつも2日連続ひきこもりはやめようと思いシャワーを浴びて家をでる。キム・ボラ『はちどり』を基軸に考えようと思っていたのだが夜の回以外ソールドしていたので、マルタ・プルス『オーバー・ザ・リミット 新体操の女王マムーンの軌跡』と、ダルデンヌ兄弟『その手に触れるまで』をはしご。『少年と自転車』とこれの2本しか観ていない立場でいうのもなんなのだが、ダルデンヌ兄弟の映画は確実に「いい」し、好きなタイプの作品であるのに、どこか突き抜けてこないのよな。なぜなのだろう。ながい草の先で男の子にちょっかいだす女の子とかほんとにサイコーだったんだけどさ。過激思想をもったムスリムの導師に感化された、信仰に篤い少年の話である。

『オーバー・ザ・リミット』はとってもよかった。ついーとした感想を引用しておきます。

オーバー・ザ・リミット、音楽的高揚とともに描かれる、トップアスリートの厳酷苛烈な練習風景。鬼コーチの放つ夥しい罵詈雑言と、映す/映さないのフレームワークのおもしろさ。感動ポルノとして溜飲を下げようとする観客を一蹴し、「リミット」とは何かを問いかける、あざやかな幕のおろしかたに瞠目

マムーンどころか新体操のしの字もしらぬまま予告編に惹かれて観にゆきましたが、期待以上のとてもスリリングな一作でした。きちんと画で語ってくれる映画が、画を手放して語るときの潔さ、つよさを思います。あと、エンドクレジットをながめていたら共同プロデューサーにミカ・カウリスマキの名前が!

タワレコでhookworms『microshift』のレコードを買って帰る。フックワームスは、しったときにはフロントマンがおこなった性的虐待の告発によって解散していてなんともいえないきもちになったバンドである。きょうはいろいろな都知事候補が演説しているすがたをみた。