乱気流ハウス

起床後即洗濯。朝、豚パセリ卵の炒めもの、クラッカー。ひと袋食べてしまい、お腹いっぱい。干すもの干して、浴びるもの浴びて、外出。さほど暑くない。

電車では諏訪哲史『アサッテの人』を読む。途中まであまり好みでないかと思っていたが、チューリップ男がでてくるあたりで俄然興味が増し、それは「既成の枠組みからの逸脱」という行為にかぎりないシンパシーを得たからであるが、あるひとつの「根のない行為」にじつは「根」が発見されるという構造自体の支えもあった気がして、そういうつくりに対しては抵抗感をおぼえてしまう。そんな線的なものにたよらなくてもいいのでは、という感情。せっかく変なつくりの小説なのだから。とはいえ、その効力のつよさを否定するものでもない。物語のフレーム。

トーキョーピクセルでモニョチタさんの個展。スーパーかわいいイラストレーションを成り立たせるひとつの要素として批評的な視座が織りこまれていて、やっぱりめちゃいいなと思った。金銭に余裕ができたら作品を買いたい。《お医者さん》の靴の感じとか、2枚の作品の隙間の加減とか、ディティールにも愛らしさを感じる。

ムーンスターで810sの黒hospを買って、メゾンエルメスへ。裏から入るのはむかしル・ステュディオにクリス・マルケルの『サン・ソレイユ』を観に行って以来。展示自体にはそれほど感銘を受けなかったが、馬の結石のあまりのデカさによる衝撃と、9階にはじめて立ち入ることのできたうれしさがあった。ソニーパークで文字とQRコードを刻んだ箱の展示。文字を読ませる展示の形態はわたしも模索していきたい。

スパイラルホールで1GB展。あまりちからの入っていないキュレーションと会場構成だと思った。個々の作品はおもしろさをもったものもあるのだが、このようにならべられてしまってはちょっとあんまりではという感じ。感染予防として(?)吊るされているとうめいのビニールの、それぞれの作品に対する好影響と悪影響の差がおもしろい。鑑賞後、出展作家のEさんとタコベルでタコスをつまんだのち、帰宅。ディスタンス仕様の座席にとまどうなどした。


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家をでたときにはヴェーラへ『霊魂の不滅』も観にいくつもりであったが、この眠気のまま行ったら確実に寝てしまうなと思いとりやめた。スパイラルに行く前に青山ブックセンターで手にとった武田百合子の『ことばの食卓』は『富士日記』を完読したら買おうと思った。