そのままの座礁でもいいよ

燃えないゴミをだす過程でガラスの入った袋を落下させてしまい、破片を拾おうとすると親指の腹を切ってしまう。余裕をもって家をでたはずなのだがその手当に時間をとられ、たいしてはやくない時間の出社になる。指が痛い。

夜、HさんとAさんと飲む。主にこの時代の暗さについて。途中でべつのHさんもくる。指に巻いた絆創膏をひっぺがす。のちにNちゃんの店に行き、さいごにはSくんもやってくる。宿酔で最終出勤日迎えるってどうなの、とか思いつつ、水をガブしたおかげで翌朝の体調は最悪ではない。とはいえサイコーでもない。低調である。そういう風にできている。

最終出勤日をおえる。さいごまで迷惑をかけっぱなしだったというのに、わざわざ送別の会までひらいてもらって、申し訳ないやら情けない(?)やらなにやらのきもち。けっきょくさまざまな点で折り合いはつくことがなかった(がゆえに辞めた)のだけれども、この数年間はいろいろな意味で、確実に、わたしの今後の基層となって次なる展開を準備するだろう。長い長いたたかいの、序章がいまようやくおわりを迎えたのだ(完)

ただ思うのは、こんな風にして情の問題にすべてが回収されてしまっていいのだろうかということだ。いいわけないのだが、そしてそれがわるいということでもないのだが、これにて一件落着みたいな、そういう場所で、傷ついた身が横たわっていることに、もどかしさを感じないわけではない。そうはいっても、もうつぎの地平へと足を踏みだしたほうがいい。

なめらかに生きていくためには世慣れしたほうがいいに決まっている。でも、前提となるいまの世をクソだと思っているのに、そんな世に慣れ親しんでいる場合だろうか? 矛盾を生きる、二重性を生きる、宙吊りを生きる。おわりなきダブルバインド、出口なき地獄めぐり。

引越料金も確定し、お金もまあなんとかなるだろうという感じ。通信制限になってしまったのでめんどうな手続きはひとまず来週に先送り! ハッピーライフ、ハッピーホーム。

朝、豚とゴーヤの炒めもの。米も少々(さいごのコメ)。冴えた苦味が頭脳のしわを縦横に走る。どのようにしてこのひと月を過ごそうかね。


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