わたしのタイムラインでも「泣いた」との言及をいくつか見かけたメロスの記事を読み、しっかり落涙した。古典・神話の風格がある物語だよなと思う。「初夏、満天の星である」に対する「CM入れるなら絶対ここじゃん」という感想、30分アニメの構造が身体化された発言で、わらうと同時にまさに!となる。そういう個に属した読みかたがわたしは大好き。
猫を飼ってからというものの、全身に生傷が絶えないがために、「傷」が意識下に上がってくることが増えた。ブスケを読んで以来、傷はわたしの重要なモチーフのひとつで、とはいえさいきんは詩を書く時間も少なくなってあまり身近に考えてこなかったのでこれ幸い、という気になる。
アドビを更新し、モリサワと更新時期いっしょにしなくてよかったなあと安堵する。あてにしていた入金がどれもその段階にたどりついていないので貧困期にある。
貧困といえば奨学金の延納願いを投函する。人生の日没を感じる。延納の限界がきたとき、おれの人生の限界も訪れる気がする。
中山竜『チェンソーマン』4話。vs.ヒルの悪魔回。電柱に攻撃がヒットしてくずれていく演出がよかった。戦闘シーンとの対比を感じる後半のロウなムードもよし。何よりアキたちの部屋での「生活」にリキを入れた描写が光っていた。この丹念さは必ずや後半(2クール目?)の展開をよりかがやかせる布石となるだろう。一瞬だけ登場したコベニちゃんの声の高さも印象的だった。胸を揉まずに次回へ続かせる構成もグレイト。わたしだったら「コト」は省略してその場面を回想させるがはたして。
ライド。峠の途中まで。ここに至る道のりの別ルートを走る。もうピークは去っている感があったが、紅葉がきれいであった。総走行距離は30キロくらい。峠はさいごまでのぼりきるつもりだったが、出発が遅かったがために日没を恐れてはやめにひきかえした。
朝、肉まん、ニボバタじゃが。うまい。肉まんは市販。煮干しはもはや自家製アンチョビみたいなものだ。
紅葉
わたしはひきこもり系在宅ワーカーなのでよく猫がなつき、そのさまを見て妹が文句をたれている。ねむたくなると膝の上にぴょんとやってきてだらり眠る猫らを撫でていると、心身がやさしくほどかれていくとともにあらゆるパワーが吸いとられてしごとや制作が一気にはかどらなくなる。かわいさの諸刃を感じる。
夜、どんこバター醤油、春菊舞茸豚炒め、鯖の押し寿司。うまい。寿司は市販。椎茸の深みを今年はしってゆくか。
朝、合挽き蓮根椎茸厚揚げの炒め煮。うまい。
水魔6話。色恋はどこに宿るかと言えば、言動の背景である。それぞれの発語やうごきを駆動させる恋のちからがドラマを生んでいる。ミオミオらを見ていてそう思った。また「21年前」という不穏さあふるるワードの存在感が、物語のギアを一段上げた感がある。寮を追いだされて野宿しているグエル先輩、期待を裏切らないギャグキャラクターになっていていい。エランの退場をハッピーバースデーの曲とともに描くわけだが、そうした生と死を入り組ませるギミックはプロローグ/1話間でも展開されていたなと思った。それにしても次回総集編は早すぎないか?? ウテナ的な総集編だったらたのしいけれども、そういうリアリティラインの作品じゃないしな、、
朝、煮干しオイル漬けとハムとチーズのスパゲティ。うまい。圧倒的なうまさ。オイル漬けはインスタントラーメンにトッピングしてもその力能を発揮していたが、真価はここに明らかになった。たらふく食べてしまった。
夜、キーマカレー。出し殻鶏そぼろ、蓮根、玉ねぎ、春菊。赤缶、タマリンド、クローブ、ナツメグ、フェンネル、クミン、カルダモン、カイエンペパー。うまい。時折煮干しオイル漬けやチーズもトッピングして味変する。
生活が薄まっている。だから言葉も痩せ細る。ここで触れていなかったが、ここのところ町屋良平『ほんのこども』をちまちま読みすすめている。混濁した語りの上を匍匐するような読み味があり、『青が破れる』からずいぶんと距離を取ったなとたのしく頁をめくっている。まだ数十頁しか読んでいないが、書くことの暴力性について話が深まっていきそうな気配がある。ちょうどAさんから創作についての電話があり、そこでもそういう話になった。カメラもペンも凶器である。本書は野間文芸新人賞の発表前に読みおわろうと積本タワーから手にとったのだが、圧倒的に間に合わなかった(受賞はめでたい)。