壁越しの通信(なけなしの優心

韓国旅行記はおやすみで告知です。

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第18回グラフィック「1_WALL」のファイナリストに選出されました。
来週の2/20(火)から3/16(金)まで、銀座ガーディアン・ガーデンにてファイナリスト6名による展示をおこないます。

わたしの作品は現代詩手帖への投稿作を中心とした数編の詩とグラフィックを衝突させ、そこに亀裂を生じさせるようなものを企図しています。
詩からグラフィックへの殴り込みであると同時に、グラフィックから詩への侵犯といいうる、そのような展示にしたいと思います。

会期中は毎週土曜日(2/24,3/3,3/10)在廊予定です。
開館時間は11:00-19:00。日曜休館です。
ぜひあそびにきてください。

詳細

さっきゅう、浜辺を歩く、ふりでゆく

いっこまえ

韓国国立現代美術館ソウル館に着いたのは20時すこしまえだった。ロッカーの使い方を日本語で教えてもらって、ああさすが美術館スタッフ! となりながら受付へむかう。ここは18時以降は無料で観覧できるので、にこやかなおかっぱの男性にこれまた日本語で対応されながらチケットを発券。閉館は21時なので、明日のための下見だなというモードで展示を観てゆきます。


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美術館のちかくにたっていた


まず足を踏み入れたのは韓国美術家賞2017。今年で6回目になる国家主導(主催のかたわれが国立現代美術館だからこう書いたけど、まちがっていたら教えてください)のアワードで、まいとし4名の現代美術家がファイナリストとして選出され、プレゼンやら展示やらをやってグランプリをきめている。1_WALLみたいだなと思いつつ、こっちはすでに活躍している作家たちのためのコンペティションで、公式サイトで「The Korea Artist Prize is the most prestigious award for recognized Korean artists. 」と謳われているとおり、韓国の現代美術界にとってでかい賞であることがうかがえる。


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展示のさいしょに置かれていたのは、森や滝、絶壁などにたたずむ制服姿の少女たちを描いているサニー・キムの作品。あまりピンとこなかったので写真を上記のものしか撮っていないのだが、これは舞台セットのようなでかいペインティングに生身の少女たちがパフォーマンスをしている映像をプロジェクションした作品となっていて、そのメディアがまじっている感じ、現実と非現実、空間と時間といったような二項対立をおもしろく思った。


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つぎはペク・ヒョンジンのインスタレーション。孤立した部屋をつくって、そのなかにペインティングやテキスト、オブジェをちりばめる。中心となっていそうな机に置かれた数々のテキスト(部屋に入ったとき、美術館の職員と思われるおばちゃんがばらばらにきざまれたテキストを片づけていたのだがあれはどこまでが作品の範疇だったのだろうか?)が、ハングルが読めないのでよくわからないけれども、《UnemploymentBankruptcyDivorceDebtSuicide Rest Stop》というタイトルは好きで、キャプションに黒塗りしたり、無造作なモノの置きかただったりとグラフィティ的な落書き根性みたいなものもぼちぼちよかった。


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部屋のまえのスペース


こんなペースで書いてたら春になっちまうぞ!
つづく

ズオズオと息巻くる布団のなかでカンピョウのきもち

韓国日記はまた次回、韓国いくまえの話。

近美にひさびさにいった、吉増剛造展以来? 熊谷守一展、めちゃよかった、どうぶつ、やま、うみ、むし、とり、どうぶつの森に時間吸われてるひまがあったらこの展示を観て充実した方がよい、でもつい起動しちゃうんだ、、レベルが45になったよ、熊谷守一、おれは今回の展示で作家自体をしったくちだけれども、素朴だな、とかいってしまいそうになる簡素な描写、ミニマルさ、じつはとってもラディカルだよね、これ、鶏が群れてる絵とか、丸だけの花弁とか、ふだんは買わないポストカードを5枚も買ってしまった、もちろん図録も、ページがやぶれていた、取り替えにいこう、と思ってもう半月が経つ、まあいいかのきもちだ、ポストカードは蟻と豆のやつもあればよかったのにね、、

字がばっちいとこもかわいかったな、仙人的ふーぼーのおじーちゃん、映画もやるみたい、モリのいる場所、豊島区にある熊谷守一美術館もちかいうちにいってみたい


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雪が降っている、さむい、つめたい、たのしいきもち、冬はサイコーだ、家のまえに雪だるまが3体、みしらぬだれかとはしゃぎの共有

スーベニア、スーベニア、

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そう、わたしが韓国にいったのはジョナス・メカスの展示を観るためだ。メカスとの出会いについてはこの記事を読んでもらうことにして、好きなものを10個挙げろといわれたときにかならず口にするであろう名詞が「ジョナス・メカス」、というくらいにはラブがあふれている(そのわりにはべつにくわしくはない)、そんな彼のために初の海外旅行を捧げた。2泊3日の、ひとり旅。旅行記リベンジ編です。


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韓国へ着いて最初に撮った写真、仁川国際空港


初日は夕方17時ぐらいに仁川国際空港についた。この空港、とにかくデカい。機内で入国カードをハングルバージョンしか渡してもらえず、慣れない英語で「これ読めないんで日本語のものはありませんか」とCAにたずねたら空港で書くところがあるからまずは降りなとうながされ、飛行機から降りてひとの流れに沿って歩いていると目の前には駅のホーム。え、まだ荷物受け取ってないけど、大丈夫なんすか、と周りを見渡し、でかいスーツケースをもったひとがいないのでとりあえずそのまま電車に乗り込む。うしろのおばちゃん3人組のハングルの会話を聞きながら、まったく何いっているかわからんとなっている間に到着。ああ、やっぱりまだ空港だ、という具合にはびっぐエアポート。またしばらく歩いてリュックを受け取り、T-moneyカードという日本でいうSuicaのようなものをコンビニで買い、市街地に向かう地下鉄を目指すのだが駅の場所がよくわからない。美術館にはやくいかないと明日以降のスケジュール(といってもこの時点ではまだいきたい場所を羅列しているだけ)がくるっちまうぞ! と焦りつつ何とかたどりつくも改札がふたつ。おれの明日はどっちだ、と駅員のおばちゃんに「安国にいきたい!」とアホ丸出しの英語を話すと「ああ、安国はここで乗り換えてどうしてああして」と答えてくれる。はあはあなるほど、でもそれは地下鉄アプリがあるからしってんねん、改札がどっちなんか教えてくれと「This ride? This train?」と改札を指差しながらこれまたまぬけでどうしようもない単語英会話をおっぱじめると「yesyes」、ありがとうおばちゃん、トランスファーが必要だからな、と念を押してくれるおばちゃん、カムサハムニダ、心のなかでつぶやいた、口からでてきたのはセンキューだった、おれの韓国旅行はこうして幕をあけていったのであった

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孔徳駅でトランスファーしていくよ

つづき

明け明けとする畳の目にゆび

たたかうためのテキスト、檄文、アジビラ、を書いている、いってみれば詩もそうだが、より直接的な文章、扇動、プロパガンダカウリスマキが『希望のかなた』のパンフレット(いい編集だった)でいっていた、本作は傾向映画であると、つまりはそういうメンタリティのもとに、誰かに何かを伝えていく、ゆさぶっていく、そのバランスをどうとるか、ユーモアをふりかけるのがいまはだいじかなと思っている、、こういった類いのテキストの執筆はたのしい、メディアメディア、ZINEをつくらねば、


現代詩手帖』(2018年1月号)の佳作に選ばれた2編のうちのひとつ「闘呼のふるえ」は2月の展示で装い新たに作品化しようと試みている、詩のボディの変態として? よいものにしたい。


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昨年ぜんぶ観た、ユージン・スミスがよかったな、それはやっぱりエディトリアルってことなんだろうな、おれの好みの話なんだ


正月休み自体は例年通り、もしくは少ないくらいなのだが、この頃休みがなぜか多いので心身が健康にある、この健やかさはけっこう厄介で、ふだん健康になりたいとかいっているくせにいざなってみるとだらだらだらだらとその安寧に身をゆだねてしまって腰砕けになってしまう、へし折れた両脚、開脚もサボってんだよ、だめねえ

殺伐としたモードがいちばん生きてる感じがして、キレキレで、バリバリなので、明日はエンジン入れなおして、2018年の開幕を華々しく告げるような、何、何がある? 何もねえね、何もねえへ、アートスクール木下理樹もびっくりの何もなさだよ、ラブヘイト聴いて目覚めていこうな、2017⇒2018の音楽はバトルスだったよ、フェニックスの来日公演で会おうな、豊洲ピット、まだいったことないんだ

精神のもえつき

年がかわる、そのまえに更新する、29にしごとがおさまった、30に映画納めをした、ブニュエルの『皆殺しの天使』、、おもしろくなかった……カウリスマキの『希望のかなた』とはしごしたのだがイメフォいかずに帰っていればよかったな、もうブニュエルを観ることはないだろう、『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』だけ観たことがあったのだがやってることいっしょじゃんね、、落胆、いや落胆してあたらしい年を迎えたくないな、よかったこと、なんだろう、したの階のひとが引っ越していったので爆音ミュージックナイトが家でできるようになったことかな! 来年は世にうってでてゆく年にします、どうぞよろしく◎