デカいラブを足の裏に貼りつけてそのまま200年経ったよ

祖母が明るい時間にでかけ、ひさしぶりにひとりの時間ができる。心を落ち着けながら、生姜ごはんを炊き、豚肉を酒醤油コチュジャンでもんだやつに片栗粉をまぶして、しめじとねぎとあわせて炒める。みりん、酢、塩で味の調整。

食べながら、富野由悠季機動戦士Zガンダム』25-29話。ぐっと身を寄せてきたファに対して「いきなりアップになるな!」と叫ぶカミーユのおもしろさ(25話「コロニーの落ちる日」)。モビルスーツパイロットとして、ディスプレイ中心の視覚生活をしているがゆえにでてくる言葉で、作中リアリティはこうした場所に宿る。ふたりのいがみあいを「レクリエーション」と呼んでほほえましく見つめるまわりのクルーたちもいい。

ヤザンに手袋で頬をパチンと叩かれたときの、やわらかいもちのようにのびちぢみするジェリドの顔がめちゃくちゃおもしろい(27話「シャアの帰還」)。アニメの演出ってこうじゃなくっちゃね!という気分になる。この回は全体的に作画が遊び気味だった気がする。

発色のよいキミドリの開襟シャツをタックインし、これまたあざやかなブルーの薄手のコートを羽織って腕をまくり、膝丈ブラックスカートをあわせるレコアさんのおしゃれさも見逃せない(28話「ジュピトリス潜入」)。この回ではレコアを擁護するためにファが彼女の「女」を強調するが、それがシロッコに惹かれる理由にもなっているのが皮肉であり、よくできている。レコアさんはZのなかでもトップクラスに好きなキャラクターだ。


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今年も中止になってしまった荒吐を支えるためにブラフマンのトシロウの呼びかけによって開催された「Think of Michinoku」の配信をながめる。わたしが東京に行っているあいだに両親はロックフェスにハマり、アラバキにもよく足を運んでいて、居間に降りると、テレビ画面をロックバンドが占有していたのだった。ラインナップやトークの様子を受け、ホモソーシャルだなあという感想がまずでてきた。そもそもバンドってそんなもんか? フェスってそんなもんか? そんなことないよな? そんなことのない世のなかがいいよな? そんなことを考えると同時に、ライヴを見ながら画面にあらわれるミュージシャンの容姿を云々している両親のすがたにかなしいきもちになる。おわりだよこの空間。そんなにんげんが「差別や中傷はいけない」というMCに感動していたりするのだから救いようがない(これは推測です)。自身のうちにある加害の精神を把持しないかぎり、わたしたちは差別や中傷の発露をとどめることはできない。

昨夜寝ぼけながらも足の裏に爪で傷をつけてしまった予感があって、じっさいに確認してみると、皮がめくれて皮膚がえぐれている。自分の足の爪で簡単に自分の足を傷つけてしまうなんて、人体の欠陥じゃないか!(そうだろうか?)

(予約投稿の日付をまちがえていたので日を跨いでから投稿しました)