死に神フラッシュ!

アジカン、アイドルズ、ピロウズなどを聴きながらインターネット放浪。テキストに向かう意志をもたれよとおれがささやくが、指がいうことをきかない。

ラーメン屋に並んでいたときのこと、わたしの前や後ろに立ち並ぶひとのすがたを見つめていると、年相応の格好という言葉がぷかと脳裏に浮かび、わたしはそんな枠組みから飛びだして生きていきたいと思った。とはいえ、加齢にしたがって似合わなくなる服もでてくるわけで、これまで好んで着てきた衣類も着れなくなってしまうときがくるのだろうかとかなしくもなった。せっかくもうスーツを着なくていいのだから、もっとファッションファッションの人生を送りたいよな。

土の深く埋まっていた指の先が膿んでいる。痛い。破傷風の恐怖。指に傷があると、手をつかう動作が億劫になり、何もしたくなくなる。怪我といえば、冬のあいだに挫いた足首がいまだに階段の降りる際などに痛み、いまさらながらに大丈夫かねと心配する。ボロボロの身体。

健康管理をそのひと個人の責任に帰すロジックは会社/社会がよくもちだすものだが、あまりにも人間中心主義すぎやしないか? 自分以外の自然や生命をすべてコントロールできると思っているがゆえにでてくる発想だ。傲慢だ。「自然」を説いていたひとが、同じくちでことあるごとに「自己管理」と述べていた。ネオリベ的主体。


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スー・イースアン、チョアン・シャンアン、リウ・イー『返校』(2020)1-2話。台湾発のホラーゲームを原作としたネットフリックスオリジナルドラマ。だいぶ前に友人Oから教えてもらい、メモしていたのにやっと手をつける。画の質感がくっきりなめらかな感じで、そこに怖さがない。初代PS的グラやら8mmフィルムやらでのホラー描写を立て続けに観ていたこともその感覚を増長させているかもしれないが、ホラーをやるのなら、そこに意識はあって然るべきではないか?

全体主義的統制と「見られる」恐怖をむすびつけているのは冴えているが、そこまでの徹底はなく、そこも気になった。レオス・カラックス『ポーラX』での茂みからのショット的なものがあらわれるとおもしろいのでは。全8話ということで、今後でてくるのだろうか。2話の冒頭で1話での体制をどんでんさせる人物を登場させる構成は、観客の興味を引かせる方法としていいなと思った。2話では手持ちショットが増え、不安感がふくらまされていたような気がする。