づんづん峠で滑落死

長峯達也『映画 Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピバースディ♪』(2008)。プリキュア5かつ同監督では『鏡の国〜』(ラジオで取り上げたのになぜブログに感想を書いてないのか!)の方が好み。「眠り姫」(眠れる森の美女)を下敷きに、愛する者に名を呼ばれる/くちづけされることによって洗脳状態から正気を取りもどしたり、フリーズ状態から復活して敵を撃退したりとアツい展開の連続で物語に起伏をつくっているのだが、すこし上滑りしている感じがあった。展開そのもののパワーだけで乗り切っているというか、積みかさなって映画を支える細部の弱さ、薄さが感じられ、そこが物足りないのだった。そのように思ってしまうのは、「のぞみのバースディパーティをやるため」という戦いの理由づけのスケールのちいささも影響しているかもしれない。敵の親玉であるムシバーンの目的が、「自らが満足できるお菓子を食べること」というのもどうだろうか。「損得じゃなくて、わけあうとうれしいたのしい!」ということが作中いくども語られ、個ではなく調和を説いているのだが、ラストバトルにおける応援の掛け声が「ドリーム! ドリーム!」とキュアドリーム単体に向けられるものであるのも疑問を感じた。本作はずっと「みんなで」を賞揚していたのではなかったか。

とぶつぶつ文句をつけたが、バトルシーンの作画のつよさを筆頭に、見るべきポイントはいくつもある。プリンを食べあいっこするこまちとかれんのシスターフッド感や、本編前の妖精たちがミラクルライト2の使いかたをレクチャーする寸劇は微笑ましい。それがあってかどうか、開始早々に変身→バトルを入れ、観客(幼児層)の関心を惹きつける構成もおもしろかった。キスシーンがあるというのも、プリキュア史を考える上では見逃すことができないだろう。それにしてもミルク/美々野くるみミルキィローズはかわいい。この精神はトロプリのローラに引き継がれている気がする。

また「本当に悪い子だったら、やさしい味のお菓子は作れないナツ」という台詞が、本作におけるアナザー主人公チョコラ姫を評する言葉として中盤にでてくるが、この素朴さはちょっと危ないのでは。子供を馬鹿にしてはいけないと思う。


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『レイズド・バイ・ウルブス』4話。話がうごいてきた感じはあるけれど、、投げずに観つづけて大丈夫か?

夜、人参とエリンギの炊きこみご飯。昨日のあまり、ほか惣菜類。惣菜のある日は食べすぎてしまうので今後控えようと思った。

桜のグラフィックをつくってついったといんすたにあっぷする。ピンクを基調にした、春めくかわいらしいカラー。いんすたは縦横サイズに制限があって疎ましいなとずっと思っているのだが、そのままだと見切れてしまう画像の見せかたを新たに習得してウンウンとうなずく。今後もつかっていこうと決める。春、いちばんきらいな季節である。