未来のはつねつに触れる手

自宅のなかに「職場」を設けるためには、「実家のリビングにPCがある」という環境はきわめて悪影響を及ぼす。親がテレビのまえに居座る土日になにかをしようと思うのはきびしい。テレビから流れる音にあわせてどたどたと床や家具をたたくさまを見て、自分のからだをたたきちらすわたしのすがたをそこにかさねながら、いやうるせえよとともにやぶりちらす。一挙手一投足がほんとうにうるさい。わたしもうるさかったのだと反省もする。

炊き込みごはんと即席スープで朝食にし、ブログを書く。さいきんは遠ざかっていた麻雀を打つ。ヨンチャ、サンチャ、サンチャ。さんざんである。Liza Anne、Big Thief、羊文学などを聴きながら打つ。敗北感をひきずりながら、デザイン料金の計算例グラフィックをつくる。だれを相手どるのかという問題。(周囲含め)ビンボオブザビンボのせいかつをしているという事実と、ちまたのデザイン費と、わたしのもつ能力をどのように突きあわせることができるか。おのれを安売りしないことと、気軽に相談してほしいというきもちの激突。曖昧なままで済ませたいことを数値化・言語化せよと指令し、数値化・言語化しなければならないことを曖昧のままにせよと命令するX。

炒飯をつくる。チャーシューと卵。ネギもほしかったが炊き込みご飯につかってしまっていたのだった。胡椒多めはかつて地元のラーメン屋で食べた炒飯がめちゃくちゃ胡椒マシだった以来のわたしの伝統。食後は作例グラフィックの制作。ごちゃごちゃなんだかいっぱいあるぞ感が伝わればいいと見えないサイズでびっちり並べる。


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フラストレーションがやばい。なんにもできていないという怒り。うまいヨーグルトにはちみつを垂らして食べたら解消されるくらいの。それがむなしい。食べおえたらふっかつするくらいの。それがただしい。

スピーカーばかりで聴いていたholy fuck、イヤホンで聴くとビリビリしたノイズが新鮮な印象をもって感取することができ、たのしい。昨年9月以来さわっていなかった書きかけの小説をひっぱりだし、読みかえす。いまてもとにはふたつ、それなりの長さまで書こうと思っているものがあって、これはそのうちのひとつ。実家に帰ったら書くぞと意気込んでいたのに、たいして筆がすすまないまま数ヶ月が経ってしまった。脱無職にともなって、時間のつかいかたを再考しなくちゃと思う。

ぬるい湯船に浸かり、長湯する。山下達郎イースタンユースの熱狂的なファンであることをしる。そのむすびつかなさにテンションが上がる。