ぜんめつするからわたしたち

ラジオまでに間に合わないなと前日の夜の時点であきらめつつ、ズラウスキー映画の感想をブログに書いている。けっきょく『ポゼッション』超えは自分のなかではなくて残念無念だが、まだまだ未見の作品が残っていることが救いだ。製作スタッフが監督したズラウスキーについてのドキュメンタリー(全編英語・字幕なし)もvimeoで見つけたので、ラジオまでに観られればと思っている。冒頭だけ観、意味までたどりついているかはあやふやではあるが、単語はまあまあ聞きとれるようになっていることに気づき、多少の成長を感じた。とはいえインクレディブルだのパワフルだの、そんな言葉だけ聞き取れても断片的にしか理解できないのだが。


vimeo.com
これです


公衆便所でゲロを踏み、いきおいよくすべってころぶという最悪の夢を観、めざめる。全身にこびりついた真っ赤な吐瀉物を洗面台でゴシゴシ洗うさまを思いかえしながらふとんの上でしばらくうだうだし、パンをかじりながら夕飯の支度をする。ヤンニョムチキン。薬念のなかみは、コチュジャン、ケチャップ、醤油、おろしにんにく、おろししょうが、酒、みりん。辛いものが苦手なひとがいるので甘めにする。仕上げに酢とごまをかける。ヤンニョムチキン、と発語しようとすると、ニョクマムやらカンナムやらの似通った語がまざってあたまに浮かんでき、正しい名称を声にできないことを妹に馬鹿にされる。これからは音にする前に薬の字を思い浮かべよう。マシソヨ!

芥川賞が発表される。Hさんの予想が当たる。わたしが唯一読んでいる作品でもあるので、ラジオであらためて触れようと思う。はやく『旅する練習』を買いにゆきたい。ハロワに行くときだろうか? それとも週末に? 今夜はひさびさ(「新春だらだら放送」も特別回だとすれば4週ぶり)の通常回なので、逆に緊張するのがふしぎだ。


f:id:seimeikatsudou:20210124092535p:plain
273


上記のダニエル・バード『The Other Side of the Wall:The Making of Possession』を観て、よく理解できたのはフランス語あるいはポーランド語話者の語る字幕のある部分だけなのだが、それでもプロデューサーのマリー=ロール・レールが、クリーチャーデザインのカルロ・ランバルディと、彼の手によって造形された「怪物」を空港に迎えに行くエピソード(6つほどのでかい棺とともにやってきて、ひらいてみるとなかには奇妙な素材でできた触手などがみっちり詰まっており、税官吏が驚いていた)などたのしい秘話がしれ、よかった。

ラジオ、あれよあれよと2時間を超過してしまい、のどが枯れる。もうちょっとコンパクトにおさめたい。話すほうも、聞くほうも、つかれるだろう。ただ、長い時間やっていると、それだけリスナーの接触機会が多いようで、後半にひょっこり足を踏み入れてくれるひとがいたりするのはおもしろい。アーカイブをあげているとはいえ、いちども耳にしていないフォロワのほうが多いと思うので、そういう機会があるのはよいなと思う。