えらいえらいときみがいうから(電磁誘導)

アジカン強化週間。フィードバックファイル2ではじめて聴いた「ひかり」がこれまたいい。もともとわたしがとくに好きなアルバムは『君繋ファイブエム』『ワールド ワールド ワールド』『未だ見ぬ明日に』で、今回のアジカン・レトロスペクティブにおいてワワワだけ聴きなおしていなかったのでかけた。はい名盤。『ファンクラブ』〜『未だ見ぬ明日に』の頃の楽曲のキレ味がすげえ好きなんだよな。疾走と鋭角。一曲一曲の気合の入りようがちがう。ラジオでもアジカンの話をすることに決める。アジカン(あるいはバンプ)は00年代邦ロックの洗礼を受けたおれたちにとってのでっかい母体だろ??

映画を観る日にしようと思っていたのだがアジカンがよすぎて途中で止められず、おやつの時間まで音に身をゆだねる。「新しい世界」でアルバムがおわるのマジでいい。ひらかれていて、おしだされる。そのまま無限再生で「羅針盤」が流れてきて、きもちが中高生になる。おれもティーンに突き刺さるもんがつくりてえ。好いてくれるぶんにはもちろんかまわないのだが、ものをつくるときには自分より年上はいっさい相手にしなくてええんやとつねづね思っている。戦地はユース&アドレッセンス。よくそんな考えで会社づとめが5年もできたなといまさらおどろく。

きもちが中高生ついでにチャットモンチーの「シャングリラ」まで流れたんだけれども、おれのなかのチャットモンチーはシャングリラよりも前でおわってんだなこれが。ソニーミュージックのホームページでメジャーデビュー直前の「ハナノユメ」のMVをさんざ聴いて、まさにその頃が邦ロックに傾倒する時期だったことを思いかえすと、2005年というもう中盤期に入ってから音楽をちゃんと聴きはじめたのだと自らの遍歴を発見する。ほか、サンセットスウィッシュやらライムライトやらシュノーケルやらもかかっていた。


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メアリー・ハロンアメリカン・サイコ』。たのしみかたがよくわからなかった。原作者であるブレット・イーストン・エリスについて、青木耕平が「現代アメリカ文学ポップコーン大盛」で書いていたテキストがおもしろかったおぼえがあるので、映画を観おえたあと書肆侃侃房のnoteを観に行ったのだが、書籍化にともなって記事がすべて読めなくなってしまっていた。かなしいことだ。ひとはインターネットでタダで読めたり聴けたり観れたりするものをほんとうに買わないのか? わたしはネットに載っていようがほしいものは本や円盤といった物体を買うので、こういうやりかたは単純にもったいないなと思う。だっていままであった接触機会がなくなってしまうのだから。わたしが詩集を刊行したら、中身はぜんぶネットにあげようかなあと思っている。本はものとして所有したいひとだけにもっていてもらえればいいので、、

夕飯はアジカンを聴きながらしこんでいた。白菜鶏皮里芋牛蒡の煮物。白胡椒と黒胡椒をきかせた。きかせたわりには風味が飛んでしまった。きいてないじゃないか。しいたけとチーズのオムレツもつくった。せんじつ漬けた白菜もだした。うまみちゃん。ラブみちゃん。