いままででいちばんの火鉢

昨日眠る前、INA『つつがない生活』をトーチで読んでいた。とにかく絵がいい。それはどのカットをコマにするかという選択の連続の反映でもある。

がばと起き、めしを食らいつつ、ひさびさにエルガイム。23-29話まで。22話がすばらしいという話を無化報でもしたが、26話あたりまでずっと高水準の話がつづいていた。クロソ将軍、ミヤマ・アスフィー、チェック、エルガイムmk2と各話に濃厚な背景をもった新キャラ・新兵器が登場し、ドラマをうねらせていた。その後もレッシィvs.ギャブレーの一騎打ちなど、見どころのあるエピソードがつづき、なおかつオープニングも「エルガイム -TIME for L.GAIM-」から「風のノー・リプライ」に変わり、いよいよ後半戦という感じがしてきた(どちらの曲も筒美京平作曲だとはじめてしった)。ダンバインでいう「浮上」あたりの盛り上がりだ。富野がストーリーボードを描いている回もあった。マークツー登場回である。

夕飯は大根とわかめの味噌汁と、野菜炒め。おからパウダーを入れて食感を変化させ、味をからませる。煮物や白和えも再登場する。食後はのこっていたラ・フランスと柿。食いしんぼう万歳。親のすねかじり万歳。いや、後者はほどほどにしておきたいが。

今日もQさんから電話がある。画面越しに東京の空を見る。シャッターにしゃがみこんでいるひとがいる。主婦がお別れの挨拶を交わしている。天井の監視カメラと目が合う。こうして画面を隔てるだけで、目に飛びこんでくるものが変化する。


f:id:seimeikatsudou:20201119184152j:plain
こういう3種盛りとか5種盛りとかわくわくしますよね


言葉を考える時間のゆたかさ。考えて生まれるのではない。考えるのは生まれてからである。あらわれたものを目にしてはじめて、ひとは考えるのである。思考に先立つ言葉の到来。では、それはどこからやってくるのか。これまでに経験した時間の地層からすがたをあらわすのである。時間の経過によって摩耗する才能を補完できるのは、経験によってのみである。稀代のひきこもりヘンリー・ダーガーのように生きられないわたしたちは、その先鋭を形成する研磨を自己の内部ではなく外部にもとめなければならない。その数がつくるするどさが、自己においても他者においても食いこむ深度をおおきくし、その数がつくるあつみが、深い根を張るためのゆたかな土台になるのだ。