洋梨に語りかける前に

みっつ、ならんでいる。コルクボードの上で、それぞれが、それぞれの時間を通して、熟すのを待っている。深夜、だれもいなくなったキッチンで、わたしは谷川俊太郎の名づけたすばらしい書名「夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった」を思いだす。

お昼前に目覚め、昨日ののこりの春巻きをおかずに食事を摂る。乗代雄介の『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』を150頁ぐらい読む。おもしろすぎる。Hさんのユーモアと通ずるところがあると感じるのは、ふたりの源流に松本人志がいるからなのだろうか。彼の全盛期をあまりしらないので、その波にいつか打たれてみたいと思う。わたしにはお笑いに対する興味の薄さがある。それでも去年だかはゆーちゅーぶ経由でちょっと観るようになって、金属バットとシンクロニシティ東京ホテイソン、インディアンスあたりが好きになった。追ってはいない。

ゆで卵をパクつきながら冷蔵庫の中身をながめ、今日は芋と牛肉をどうこうしたやつと、白菜でもトマトで煮てみるかという考えをあみだす。夕方まで読書を継続し、創作をのこり70頁ほどというところで本を閉じ、洗いものをして調理にとりかかる。そういえば今日も階段ののぼりおりをした。昨日よりふた往復増やして、ぜえぜえはあはあと荒い息でリビングをみたした。まいにち微増させて100往復まで増やしていく。部屋の冷えこみがきびしくなってきて、髭を剃るのはもうやめよかなの境地に達しはじめる。芋のほうは玉ねぎを足して肉じゃがもどきになり、白菜のほうはそせじも入れて。前者は胡麻と黒胡椒を、後者はオレガノとローレルも投入している。どっちも美味だが、とくに肉じゃがは花まるの出来。肉じゃがはあまりつくった記憶がなく、ちいさな頃にも食卓にのぼることが少なかったような気がする。


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食後は制作のための素材あつめ。けっこうよさそうなのがいくつか見つかり、霊感もちらちら到来する。イメージがよりかたまってきたら実践に移る。手うごかし型と、事前イメージ型の何がそれをわけているのだろうと思った。すでにモチーフがかたまっているかどうかのちがいか? かたまっていないときは、手をうごかしてその輪郭をたしかめるのかもしれない。いまは自分の方法論を見つめなおす時期でもある。4つのグラフィックシリーズの制作を中心に、いろいろわかる&できるようになればいいですね。

日をまたいだ頃合には、気分転換に歌詞を和訳して英語の勉強。シネイド・オブライエンのときと同様に、バンド紹介とともにまた記事にします。この記事がでた翌週あたりにあっぷされるでしょう。これをくりかえしていればすこしは読み書きできるようになるかしら? なりたいわ。スラックでやりとりしている友人は有料アプリまで導入して英語の勉強をやっていて気合がちがうわねと思ったわよ!