蔦交じりロックブロック

富野由悠季重戦機エルガイム』を観はじめる。ひとまず2話まで。ダンバインとちがってギャグテイストが新鮮だ。荒れた作画もあって、顔芸がきいている。画質もダンバインに比べるとわるい気がする。アムのパンチラから物語がはじまることをおぼえておこう。アクションシーンの最中をファーストカットにもってきて、その対立関係のなかでこいつは誰で何をしているのかを明らかにしていくスタイル。

ケン・ローチわたしは、ダニエル・ブレイク』。泣いた。なんて突き放したエンディング、、資本主義、新自由主義が幅を利かす現代の社会構造に対する作り手の怒りのちからを感じる。ちょうどハロワに行った日に観たので、失業手当をもらうには週35時間の求職活動が必要だというイギリスの過酷さぶりにおどろくとともに、反吐がでそうだった。しかも主人公は心臓病を患っており、医者にははたらけないと診断が下されているのである。「ただいまお電話が混み合っていますので少々お待ちください」のアナウンスに日々何時間も金と時間を消費し、じっさいに役所に足を運べばオンラインでやれとつめたく一蹴される。主人公は40年間大工一筋でやってきたおじいちゃんであり、パソコンがつかえず、あらゆるものごとがデジタル化・オンライン化された現代においては、求職活動も受給申請もままならない。そうした生活のなかで、子ふたりをもつシングルマザーとの交流が描かれ、人間の尊厳というもののかたちをたしかめながら、まずしさのなかに光を見いだそうとする。

何より、助けあうひとたちのすがたがなにげなく記録されているのがよい。何かあったらいってくれよと声をかけてくれるひとたち。ちょっと教えてくれないかといったら快く助けてくれるひとたち。支えあうためのあたたかいまなざしがそこにはある。


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夜、鶏胸肉のクミンパプリカオニオンマヨソテー、大根とあぶらげの味噌汁。ほか惣菜。うまい。おなかいっぱい。ひさびさに出汁からつくった味噌汁がベリうまい。

昨晩からベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの』を読みはじめる。めちゃくちゃ明快でおもしろい。まだ最初の数章しか読んでいないが、フェミニズム入門にぴったりだと思う。フェミニズムを「性にもとづく差別や搾取や抑圧をなくす運動のこと」と定義しているのがまずすばらしい。読書会をしたい。この本をもとにしたイベントはダイアログふっかつの折にやるし、ラジオでも紹介する。まずは読む。