過剰防衛の馬乗り

わたしの背が見しらぬあなたに触れるまえに、腕やひじ、かばんを以て押しもどされる、というよりもただ押される、走行にともなうゆれによってすこしかたむいただけのわたしのからだは、後ろから見えないちからによって強引に圧をかけられ、その圧がまえに立つひとに連鎖しないようからだをねじまげながらわたしの不快と怒りはMAXになる(さいきん怒ってばっかり! ぷんぷん!


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女性専用車両は女性を弱い立場に据え置く装置として、女性差別であると主張する論理(女尊男卑・男性差別を主張して女性専用車両に乗りこむひとたちはほんとうにくそばかである)が成り立つし、ラディカルなフェミニスト、というよりも考えるちからがあればだれだってそれに首肯するだろうが、わたしが女性で、なおかつ痴漢被害の経験があったとするなら、シェルターが存在してくれているというのは安心できることだろうなと思う。数年まえに横浜駅前の公衆トイレでちんちん丸だしのゲイのおっさんたちに囲まれたとき、生まれてはじめて性的欲望の対象として他者の視線に晒される思いをしたが、たいていの女性はあんなのに耐えてるんだぜ、信じられるか。

今朝のわたしに対する過剰な抵抗は、そんな同情も生みはするのだけれども、だからといっておれはすべてをのみこんでそうだねつらいよねしかたないよねとはならないし、むしろキレてるし、マジ朝からなんやねんおれもつらいよおまえもつらいだろうけどこの車両に乗ってるやつはみんなつらいよと瞬間的には殺意が沸き立ちまくって架空のナイフを右手ににぎりしめているよ。そもそもわたしを押しまくっていたひとが女のひとだったのかも目視では確認していないし、満員電車死んでくれよなというきもちが募るばかり2019年8月、これがおれたちの信じた未来なわけあるかよ!

暴動だ!