見聞録

恋してみるから複製技術

すずしい季節がまちがいなくやってきている! 外からひびいてくる無数の虫たちの鳴く音色! ニャンたちが布団にもぐりこんでくる季節!夜、牛肉・たけのこ・玉ねぎ・でかにんにくのオイスターソース炒め。うまい。民衆暴力からの流れで読みさしてあった山本…

なにもだれにも伝わらないまま息絶えてしまう・わたしがうれしいと思うときべつにあなたはうれしいと思わないうれしさ

ダンバイン展の東京上空T、ちょっとかわいいと思う。見本画像を見るかぎりプリントはもうすこしちいさめのほうが品があっていいと思うが、じつぶつはどんな感じなのだろう。ガラリア・ニャムヒーのグッズがないのはかなしい、、夜、豚・白茄子・でかにんにく…

訳:きわめておそろしい背の青い竜

澁谷桂一『エウァンゲリオン』最終4話。画面の「奥」へとふたりは消えていく。つまりそれは「映画」の世界である。映画の、さらに内奥の世界である。本編終了後、カンペに目配せをしながら「われわれ」に向かって絶叫する排気口の面々が、その言外においても…

肉巻き幽霊かわいいね

保坂和志『草の上の朝食』感想のつづき。 たとえば映画なんかで、引っ越しが終わっちゃったあとにカラッポの部屋だけ映して、それにみんなが楽しそうに話している声をかぶせるっていう方法が、ありますよねえ。/ああいう感じと同じっていうわけじゃないけど…

密集・死後

完成したいきおいに乗って、もうひとつグラフィックをつくる。細部以外はだいたい詰まる。すごいペース。えらいわたし。わたしえらい。今回はめずらしく自分の撮った写真を素材に構成した。さいきんは「作品」を意識した写真を撮っていないので、そういうモ…

カンペキ・ティーム

1年以上前にやったワークのギャラが一銭も支払われないまま、そして1年以上前に9割方完成させたワークが保留になったまま、わたし以外のにんげんとすすめた新しいワークの成果が続々と、わたしに一切の連絡なくパブリッシュされていく意味がまったくわからな…

20年後に起爆する街

青の護衛隊のアクスタ発売の発表、めちゃうれしい。さいきんはあまりプリキュアのアクスタを買わなくなっていたが、これはソラ、シャララ隊長、ベリィベリーのセットでほしい。アクスタといえば全プリキュア展でも追加グッズが発表され、全78体のいわゆるパ…

おまえだけがいる地獄

せいつかさ『昔は良かった』がおわってしまった! 画面のつくりはぜんぜんちがうのだが、味わいのある絵のタッチにどことなく黒田硫黄みのあるグルーヴが感じられ、好きだった。ひとの生き死にがかかわっているのに、かなり展開がとぼけているのもいい。 ▼こ…

回復する過程の短い応答

制作ノートが完成する。あっぷ予定日まで余裕があるので、それまでにさらに磨かれることだろう。朝、ハンバーグ(惣菜)丼、チーズのせ。うまい。ひろプリ32話。キュアマジェスティ変身お披露目回。冒頭、ましろんがパンを焦がしてしまうことで先日のスキア…

わたしと過ごした年月が疾うの昔に追い越される

島口大樹『鳥がぼくらは祈り、』。中上健次に「海へ」という初期短編がある。小説から詩へと自身の読み書きの現場を移しつつあった大学生のわたしがその頃に書いた小説を読み、劇作家のHさんがすすめてくれたのだった。小説のなかに詩への憧憬・跳躍があり、…

yuki, yukitodokanai, nodokananodo

葉山で撮った写真をインスタのアイコンにする。あまり気に入っていなかったアイコンが5年ぶりぐらいに塗り替えられたことになる。以前に使用していたのは、グループ展に際して送付を依頼されたモノクロのプロフィール写真で、ちょうどそのとき東京に遊びにき…

触れたい光芒、爪ひとつ

帰りに通りがかったダイナーのパーキングでも暮れゆく太陽と岸壁に衝突して飛沫を上げる荒波を浴びながらチル。同様のにんげんがたくさんおり、ときおり高い波に襲われては悲鳴を上げていた。わたしらが腰をかけた鉄柵は海風で湿気っていた。藤沢までもどり…

いまおれは100倍になり、きみは1000倍になる

「杉浦非水の大切なもの 初公開・知られざる戦争疎開資料」展@川越市立美術館。よかった。展示の目玉となっているのは「非水百花譜」という草花のスケッチの原画なのだが、それにはとくべつ心惹かれず、いわゆる「図案」に見惚れる時間を過ごした。松濤美術…

すごく腹が減っていく道

やはり最終週はひと味ちがうな!と思いつつ、作品に対する質問に答えたり、談笑にまざったり、ビールを飲んだりする。ひとであふれかえるまえに、これまで大して話したことのなかったKちゃんとゆっくり話せたのがよかった。Sさんに映画マジでいい!と直接伝…

こうふく/ふたたび

すこし前にひろプリのボーカルアルバムがサブスク解禁された。いわゆるキャラソンによって構成されたアルバムだ。M2「全力ヒーローガール!」のヴォーカルの語尾のニュアンスがマジでいい。キャラクターとして歌を歌うってすごい技術だ。関根明良が歌っている…

偉大なるmr.ファック.jrの極限に引き延ばされた6年間

藤子Aのまんが道を読んでいた。無料公開の範囲にしたがって、16-23巻というわけのわからない読みかた。「トキワ荘」という住の形態、アツすぎるよな。野心に燃えた(しかも才能のある!)若者たちが一堂に集って暮らす生活様式、めちゃくちゃロマンがある。…

薄い・甘い・柔らかい

記憶力がおわりを迎えていることを自覚して久しいのでだれと何をしゃべったのかがごっちゃになり、同じひとに同じ話をしたり、話したと思いこんだことがらをひとに伝えそびれたりする。そういうことを考えながら東京滞在前半がおわった。ひろプリ29話、夏の…

肢位

在廊後は店主であるKさんに誘われ、最寄り駅に移動して以前にも連れてきてもらったことのあるシャレオツなバーで飲酒。カバランをいただいたのち、アニス酒が好きなんですが、とバーテンダーに相談すると「ペロケ」というカクテルがあるということでつくって…

むすばれることのなかったたましいだけに語る

隣に座った写真家のお姉さんなどにもたのしげに絡まれながらビールを飲んでいると、関西方面から来たという現役の院生Mさんと彼の友人Yさんが展示が気になってと来店。わたしがついったにランシエールがどうの、と書いていたのをきっかけに来てくれたそうで…

不機嫌な雌犬の恍惚

いい感じにまとまった感想の蛇足になりそうのでこちらに書いておくが、『それは誠』終盤の「幸せな」描写を読んでいるとだんだん怖くなっている自分もいた。これはいったい「いつ」の時点で書かれている文章なのか? あるいは、もはやこの文章は「誠」ではな…

tame no tame

制作、すべての作品が額装までフィニッシュする。のこるは梱包のみ。つかれた。ぶじ間に合ってよかった。夜、茄子の揚げ浸し(生姜・醤油・砂糖・酢・酒)、挽肉ニンニク揚げ茄子のヨーグルト炒め(塩・胡椒・醤油。ウェイパー)。うまい。大量の茄子を一気…

将来の怪死

制作、カッティングがおわる。もっとも嫌いな作業なので、だいぶ心が平穏になる。フィジカル化をいい感じにすすめていると、突如プリンタがエラーを頻出するようになり、ながいながい格闘の時間がはじまる。紙が詰まっているとプリンタは言うが、どこにも紙…

きみの隣でいっしょに泣くには

印刷所にだしていた作品が届く。(判型がでかくひろげるのがめんどうなので)まだ部分的にしか見ていないが、おそらくいい出来である。「この問題についてあなたはどう思っているんですか?」と他人を炎上の渦中に巻きこむにんげんの心性。単純に不快であり…

ガンギ・ザンギ・バンギ

飲酒の影響で腹の調子がわるい。バチバチに胃腸が荒れている。夜勤から帰ってきた妹が「梨梨」とわめく。梨を剥けと言っているのだ。「自分で剥け」と言っても聞かず、風呂に入り、上がってきてからもふたたび「梨梨」とわめきつづけているのでしかたなしに…

もうおわってもいいかい(返事はいつまでもない

みやこまちクロニクル33話、ひとりでお風呂に入れなくなってしまった父の陰茎をタオルで洗ってあげるコマの「勃たないよな…!?」、わらってしまった。いや、わらいごとではないのだが、しかし日常のユーモアのひとコマが漫画のコマとしてバキバキに屹立して…

きみが地獄に行くのをいっしょに眺めてみよう

黎明、すさまじい稲光と豪雨。窓から見えるすこし離れた家の前の電灯が青灰の薄闇のなかで煌々とかがやいており、晩にごみ出しにいったときからつけっぱなしだったなと思いかえしながら神話的・絵画的な質感を眼前から感得していた。風を通すためにすこしあ…

抱きしめのポーズ(視覚と触覚の差異)

アシッドマン(の大木)が好きなバックホーンの曲といえば「空、星、海の夜」であるというのがバックホーンファンにとっての定説であるが、バックホーン25周年に寄せるコメントのなかで実は「未来」の方が好きだという告白が為されていてわらってしまった。…

死を願う

選挙公報をながめていたら、「ダサいチラシ」のことがあたまに思い浮かんだ。公報の紙面を見わたせば、それぞれの候補者によって自身の政策や略歴を掲げる際のデザインにかけるコストがまったく異なっていることが一目してわかるわけだが、デザインを生業に…

新鮮なきもちでなんどでも怒りなおす

展示ステートメント、ひと晩経って細部が磨かれ、ほぼ最終稿がしあがる。ステートメントが書き上がるということは、展示の背骨が完成したも同然なので、作品の制作自体は停滞しているが視界はやけに明るい。なお、今日の制作は全ボツ。これだ!という素材に…

マルマリ現象

作品制作。いつつめの前で停滞がはじまったので、桃のアイスをかじりつつ、日付が変わったあたりで今日は早めに切り上げる。5-6は連作で、片方ができればもう片方も、という感じになるはず。3日くらいかければなんとかなるだろうという目論見。入稿もここに…