風下でふくらむ花を摘むひと

オウガの野音にいったとき、バッグに『ねむらない樹 vol.1』を入れていたのだがみごとにびしょびしょになって紙がぶわぶわになってしまった、まだ冒頭の現代短歌100しか読んでいないがみんな海好きすぎだろと思ったよ、おれも好きだよ海、しばらくいってないな、ぱらぱらめくっていたら「新品にもう戻せない本みたいに」とあった、まさにそう! それ! 「雨の中を歩いた」とつづく、枡野浩一の歌である、オウガのかえりみち、気分が高揚していたのでおれはそんな風に歩かなかった、どしゃぶりの野音のドラマチックさ、オウガは現代日本でいちばんカッコいいライヴをするバンドだと確信している、洗ったスニーカーをいまベランダに干している、耳をあてると海の音がきこえる、

わけもなく、今日はフリクリを観にいく、オルタナである、『カメラを止めるな!』を観て近年の邦画でいちばんの傑作だとかいうやつをおれはぜったいに信用しない、わたしもそれなりにおもしろく観たがそんな感想がでてくるひとはふだん映画観てねえだけだろとしか思えない、だがそんなひとらも自らの全存在を懸けて発語しているのかもしれない、だとしたらほんとうに救いようがないと思う、ものをつくるひとならかならず観てほしいというツイートも見かけた気がする、いや観なくてもいいだろうよ、日頃どんだけまずしいものを摂取しているんだよ、、だめだ文句ばかりでる、インディペンデントの作品でここまでヒットをとばせるっていうのは夢があるよね、サイコーだと思う、


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今年観た邦画では『勝手にふるえてろ』と『孤狼の血』がよかったです、『寝ても覚めても』と『きみの鳥はうたえる』も二本立てでぜひ、インディ映画なら『泳ぎすぎた夜』や『枝葉のこと』とかも、『KUICHISAN』は邦画の範疇に入るのか? まあでもいまのところ『ハッピーエンド』、『聖なる鹿殺し』を筆頭に洋画の方がいい作品多かったな、旧作でよければベルイマンが断トツだったけれども、、

ヤクルトのふたに歯であなをあけてそこからちゅーちゅー吸うのが大人になったいまでもやめられません。