闘争文法の発動

想像の過剰は余剰分の切り捨て(ここで見えなくなるのは余剰したものとイコールで結ばれない)を作動させ……、と書きかけていたのだがいったい何について記そうとしていたのか思いだせない。たかだかみっかまえの、しかも言葉にしたことの記憶さえあやしいとは思いやられる。

福間健二特集へ足を運んだ。観逃していた『秋の理由』。同監督においては『あるいは佐々木ユキ』がすきなのだが、今作は映像の核が、持ち味である「詩」からドラマへとかたむいた感があり、あまり好みではなかった。主演の伊藤洋三郎の演技がひどかったのもマイナス要因。とはいえ女の子を撮ることに関しては、やはり福間健二はすばらしい。趣里は『恋につきもの』でもよい存在感をはなっていて名前をおぼえていたのだが、本作においても卓越したエネルギーをスクリーンにきざんでいた。また作家志望役の木村文洋も特異なたたずみを発揮していて、その監督作を観てみたくなった。上映後のトークはただ登檀者たちが並んで座っているだけでおもしろく、さらに話自体もそれぞれの老獪さが炸裂していたので非常に満足した。

あとはN.S.ハルシャ展@森美にいったり、ピラミデビルのギャラリー、complex665のギャラリーをめぐったりした。ルイジ・ギッリがよかった。『写真講義』は高くて買ってないのだが、いいたたずまいをしているよな。森美もベリファニーだった。

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ジー・メンツェルの『剃髪式』、はじめて観るチェコの監督で、ひじょうに多幸感にみちた映画だった。映画史上ここまでさわやかで、幸福な青姦シーンはあっただろうか。観おわったあと、想起したのはベルイマンの『野いちご』だった。女優がダーシャすこし似ていたな。

朝起きると顎がいたい。夜になっても痛いまま。睡眠中、歯ぎしりしまくっているのだろうか。嫌だな。

ちんたら書いてる場合ではない。速度、速度。