感情の誤解をねじ伏せる

ひさしぶり=たのしい、というのはただの錯覚で、じつはそれだけではたのしくないのではと思いはじめている。ひとと会うときや場所にゆくとき、何かをするときの話。こうした誤解をていねいにといていくことでよりよい生活が営めると信じている。でも「誤解」ってたのしい。

東京にきてからはじめて神保町の古書店街をめぐった。金を遣いまくってしまいそうな気がして自ら避けていたのだけれども、2~3時間滞在してけっきょく1冊(『月刊ポエム』1977年6月号)しか買わなかった。これならほかの場所のお気に入りのお店に行った方がよいなと思った。古書店街に行くまえ、九段下あたりでカラフルなパーカーの集団をたくさん見た。武道館へ向かうモノノフたちだった。そこでおれは神保町と逆方向に進んでいることに気付いたのだった。

タルコフスキーの『映像のポエジア』が渋谷に6000円で売っていた(ぼろぼろだし高い)。大学時代に読んで以来、ずっとほしいのだが絶版。今年は没後30年ということで復刊しないだろうか。あと『インスタント・ライト』も!

さいきん買った本。『子午線』vol.4、『ポパイ』の仕事特集、ラース・フォン・トリアーほか『ラース・フォン・トリアー スティーグ・ビョークマンとの対話』、ジョナス・メカス『どこにもないところからの手紙』(書肆山田のレーベル「りぶるどるしおる」の「りぶるどるしおる」という見た目とひびきが好きだ)。